メルバンさんを救え!入国管理局は人間を人間として扱え!(仲松亨徳)

 安倍政権への国会前での抗議が呼びかけられた3月7日夜、私は東京・渋谷駅頭にいた。東京入国管理局に拘束されているトルコ国籍のクルド人女性メルバン・ドゥールスンさん(22歳)の解放と入管への抗議を街頭でスタンディングしアピールするためだ。

 トルコでのクルド人迫害から逃れるため、6歳の頃家族とともにメルバンさんは日本にやって来た。小学校、中学校と日本で義務教育を受け、高校も2年生まで通った。難民認定を受けることができず、扱いは「仮放免」だが、16年日本で暮らしてきたのだ(フリージャーナリスト志葉玲さんの記事には、「親日国トルコへの配慮なのか、法務省・入国管理局はトルコ出身のクルド人に対し異常に厳しく、彼らが難民認定されたケースは過去一例もない」とある)。

 その彼女が昨年11月、突然東京入国管理局に拘束された。在留・就労資格のある在日外国人の男性と結婚したばかりだというのに。メルバンさんが今回拘束された理由の詳細については、弁護士が調査中だという。

 それだけでも重大な人権侵害だが、さらに、パニック障害という持病を抱えているメルバンさんに対してその薬の持ち込みを入管は許していないというのだ。そのため彼女は手足が痙攣したり、血を吐いたりと発作が頻発しているにもかかわらず、何の処置もなく独房に移されただけだ。

 日本の入管行政は、国連の人権理事会や拷問禁止委員会などから繰り返し是正勧告を受けている。入管が被収容者を適切に対応せず、死に至らしめてしまった例は、茨城県牛久市の東日本入国管理センターでのカメルーン人男性(2014年)などもある。メルバンさんが心配だが、日本の入管行政自体が世界から問われているような状況なのだ。

 街頭では、以下のように訴えかけた。

 「突然拘束されたメルバンさんは、日本で育ち、普通に生活していました。何も悪いことをしていません」

 「メルバンさんはパニック発作で発作を起こしているのに、適切な医療処置を受けられていません」

 「これは日本の制度・運用です。メルバンさんを苦しめているのは私たち日本人の無関心です。私たちが無関心でなくなれば、メルバンさんを救うことができます。メルバンさんを助けてください」

 「簡単にできることがあります。ネット署名をすることで、抗議することができます。『東京入管はメルバンさんに対する非道な扱いをやめろ!』 というキャンペーンにぜひ賛同してください。すぐにできます」

 SNS上の呼びかけで集まったのは、私も含めて50人ほど。1時間のスタンディングの後、メルバンさんに渡す写真の記念撮影を行い、その多くの人が国会前へ向かっていった。

(仲松亨徳)