気になるニュース/9月20日(マガジン9編集部)

新聞、TV、インターネット、書籍など、メディアを問わず、マガジン9スタッフがそれぞれに、最近の「気になるニュース」をピックアップ。今後も注目していきたい内容、なんだか違和感を覚えたもの、ぜひシェアしたいもの……などなど、好き勝手に集めてみました。みなさんは、どのニュースが気になりますか?

→「9条に自衛隊」、自民選挙公約に明記へ 首相の改憲案 (朝日新聞 9月20日5時2分配信)

 突然ふってわいたかのようなの解散総選挙。いったい何のために? 「大義なき解散」と言われていますが、やはり「9条改憲」を進めるための、強行解散なのか、と思ってしまったこのニュース。憲法改正はこれまでも、自民党の公約に入っていたとはいえ、具体的な条文を入れてきたのは今回が初めてになります。現行の憲法改正をして「9条を自衛隊に明記」するとは、どういうことなのか? 主権者は改めて考え、選択する必要があるでしょう。(水島さつき)

→東京、リオ五輪で買収と結論 英紙報道、招致不正疑惑(共同通信 9月14日18時59分配信)

 英国の有力紙『ガーディアン』が、東京とリオ・オリンピック招致の不正疑惑が濃厚であることを報じました。その報を『共同通信』が配信してから1週間近くになるのに、日本のテレビや新聞は大きく取り上げていません。昨年9月、日本オリンピック委員会(JOC)が立ち上げた調査チームは「違法性はなかった」と発表しました。しかし、ここにきて、ふたたび疑惑の可能性が浮上しているのですから、マスメディアがまともに機能している国だったら、上を下への大騒ぎになっているのではないでしょうか。
 2020年開催予定の東京オリンピックは課題が山積みです。ロゴも、メインスタジアムも、ボランティアのユニフォームもやり直し。各競技会場の場所と建設は二転三転。ここでもピックアップ(8月2日更新)した暑さ問題。膨らみ続ける費用……。
 開会式・閉会式などのイベントにしても、嫌な予感しかしません。だいたい、この国の第一級のクリエーターは、安倍政権およびその亜流ともいえる小池都政に批判的であるように見受けられます。音楽、美術、映像、映画、文学、ファッション、それぞれの分野で実績のある表現者のほとんどは、おそらくオリンピックには協力しないはず。政権にしっぽを振りたいイベント屋と芸能界の関係者が、開会式・閉会式であざとい「日本スゴイ」ショウを繰り広げるのかと想像するだけでうんざりです。
 リオ・オリンピックを開催したブラジル検察は、買収の意図を結論づけています。東京も再調査をすべきです。そして開催を検討し直すべきです。今からでも遅くありません。もうやめにしましょう、東京オリンピック。(海部京子)

→GPIF年金運用、軍事上位10社の株所有(東京新聞 9月17日)

 公的年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、軍事部門の売上高が世界で10位以内に入るすべての軍需産業の株式を保有していることが分かった。ストックホルム国際平和研究所調べの上位百社のうち、34社の株式を保有。オスプレイ開発のボーイング社の株も。国内では、三菱重工業、三菱電機、川崎重工業の三社も含まれるという。軍需産業に加担して「平和国家日本」のイメージを壊すことに、われわれの年金積立金が、われわれの承諾もなく勝手に使われていることに改めて驚くとともに、とても腹立たしいのです。(鈴木耕)

→【ロヒンギャ危機】 実際アウンサンスーチー氏にはどの程度の力があるのか(BBCニュース 9月15日)

 ミャンマー西部に住むイスラム系少数民族の「ロヒンギャ」の人々が、政府治安部隊による激しい弾圧を受け、40万人が難民としてバングラデシュに逃れたとされる「ロヒンギャ危機」。国家顧問兼外相を務めるアウンサンスーチー氏の、弾圧の事実を否定して国連調査団の受け入れを拒否するなどの対応を批判する国際世論が強まっています。
 かつての民主化運動のシンボルであった氏が、そうして人権侵害を黙認する姿勢を取り続ける背景には、仏教徒が9割を占め、反イスラム感情が強いミャンマー国内の、ロヒンギャの人々を「不法移民」とみなす国内世論があるといわれます。ここで挙げたBBCの記事にも「ミャンマー世論は、ロヒンギャにほとんど同情していない」と断言する一文がありました。日本でも2010年に公開されたドキュメンタリー映画『ビルマVJ 消された革命』に映し出されていた、自由や民主主義を求めて闘う人々(その中には、僧侶たちも多く含まれていました)の姿を思い出すと、複雑な思いが胸に広がるのですが…。(西村リユ)

→21日から東京でTPP11首席会合(時事通信 9月15日 12時33分配信)

 ちょっと忘れさられた感のあるTPPですが、アメリカを除いた「TPP11」の合意に向けた動きがあります。11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)までに新協定発効の道筋をつけたいとのこと。アメリカが離脱したことで、さまざまな項目の見直しや凍結を話し合っているようなのですが、もともとが不明瞭なTPP。今回はマスメディアもあまり取り上げず、詳細が伝わってきません。……とっても気になります。(中村)

→「ギリギリ体罰ではない」保坂展人・世田谷区長、 日野皓正さんの“往復ビンタ”で見解(ハフィントンポスト 9月11日)

 世田谷区教育委員会主催の「ドリームジャズバンド」で「校長」を務めるミュージシャン日野皓正氏が、8月の発表会でバンドメンバーの中学生に暴力を振るった事件は衝撃的だったが、その後の区と保坂展人区長の対応にはさらに首を傾げざるを得なかった。明らかな体罰なのに、なぜ毅然とした態度が取れないのだろうか。今後もこのイベントを続けるなら、少なくとも日野氏を交代させるか、口約束でなく文書で彼に暴力厳禁を確約させるべきだろう。保坂区長は「日野皓正さん校長のドリームジャズバンド発表会をふりかえって」でも、日野氏の行為を「行き過ぎた指導」ではあるが「暴力的指導」ではないとしている。教育ジャーナリストとして体罰に厳しく立ち向かってきた区長の発言だけに、非常に残念だ。(仲松亨徳)

→独立問う住民投票、強行へ スペイン・カタルーニャ州首相(朝日新聞 9月12日16時30分配信)

 国内の経済格差(比較的豊かなカタルーニャ州がより負担が大きいことなど)に対する不満が大きいからなのでしょうが、従来の国民国家の単位で解決できない問題がどんどん増えていることが根本にあるのではないか。「国民国家の生みの親が戦争だったことは歴史が物語っている。西欧の国民国家は、そのひとつたりとも戦争なくして生まれたものはない」というドイツの歴史学者の言葉と、「グローバルに考え、ローカルに生きる」というキャッチコピーが頭に浮かびました。(芳地隆之)