2024年4月20日
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想田和弘

想田和弘
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想田和弘(そうだ かずひろ): 映画作家。1970年、栃木県足利市生まれ。東京大学文学部卒業。スクール・オブ・ビジュアル・アーツ卒業。93年からニューヨーク在住。BGM等を排した、自ら「観察映画」と呼ぶドキュメンタリーの方法を提唱・実践。監督作品に『選挙』『精神』『Peace』『演劇1』『演劇2』『選挙2』『牡蠣工場』『港町』『ザ・ビッグハウス』などがあり、海外映画祭などで受賞多数。最新作『精神0』はベルリン国際映画祭でエキュメニカル賞受賞。著書に『なぜ僕はドキュメンタリーを撮るのか』『観察する男』『熱狂なきファシズム』など多数。

第65回:カンヌ映画祭とネットフリックスの攻防から見える「映画」の危機(想田和弘)

今年のカンヌ国際映画祭と言えば、是枝裕和監督の「万引き家族」が最高賞であるパルムドールを受賞したことや、濱口竜介監督「寝ても覚めても」が...

第64回:ポイント・オブ・ノーリターン(想田和弘)

現在公開中の拙作『港町』(観察映画第7弾)には、86歳の漁師ワイちゃんが、問わず語りにポツリとつぶやく場面がある。いわく、昔に比べて獲れる魚の量が激減してしまった。それなのに魚は...

第63回:ソーシャルメディア時代のジレンマ(想田和弘)

冷たい雨が降るパリのホテルで、この原稿を書いている。新作『港町』(2018年、観察映画第7弾)が、ポンピドゥセンターで毎年開かれるドキュメンタリー映画祭、シネマ・デュ・レエルに招待...

第62回:限りなき欲と限りあるカラダの間で(想田和弘)

最新作『港町』(2018年、観察映画第7弾)と『ザ・ビッグハウス』(2018年、観察映画第8弾)を、2月15日から開かれたベルリン国際映画祭とベルリン批評家週間でそれぞれワールドプレミア上映した。

第61回:「争点に関する自党の立場が不人気な場合には、争点には触れない方が選挙に勝てる」という方程式(想田和弘)

沖縄の名護市長選挙で2月4日、米軍普天間基地の辺野古移設阻止を掲げる現職の稲嶺進候補...

第60回:真剣になっても深刻にならない心(想田和弘)

元旦、妻から「今年の抱負は?」と聞かれて何かを答えた。ところがその数日後、恐ろしいことに何て答えたのかもう忘れていた。最近の忘却力はすごい。そこで別の抱負を考えた。「真剣になっても...

第59回:「慈悲の瞑想」のすすめ “闘い疲れ”を感じている皆さんへ(想田和弘)

早くも年の瀬である。2013年2月から月に1回のペースで書いてきたこのコラムも、今回が59回目。こんなに書き続けることになるとは思わなかった...

第58回:ジャイアンと仲良くしているがために、狙われるスネ夫(想田和弘)

ずいぶん前のことになるが、友人のAくんとこんな会話をしたことがある。A「日本はアメリカの51番目の州みたいだって、揶揄する文脈で語られるけどさあ、本当に“州”だったらすごいよね...

第57回:安倍政権にお灸を据えたいとは思うけれど、しかたなく与党へ投票するという人へ(想田和弘)

拙作のレトロスペクティブに出席するため、イタリアのフィレンツェに来ています。できれば僕も映画のことだけを考え、「花の都」を満喫したいとこ...

第56回:9月11日に思う。私たちに「やられても、やり返さない」覚悟はあるか(想田和弘)

今年も「あの日」がやってきた。9月11日である。あの日から16年の歳月が経ち、その記憶は薄れてきている。ニューヨークであの日を生きた僕の身体からも、社会からも。だからか、SNSには「あの日を忘れてはならない」というメッセージが...