4月11日、複数の障害者団体が「新型コロナウィルス対策における障害のある者への人権保障に関する要望」を内閣総理大臣あてに提出しました。人工呼吸器の不足や医療崩壊が叫ばれるなかで、諸外国で起き始めていた「命の選別」への危機感を訴えるとともに、障害者サービスが継続できるよう支援を求める内容でした。
この要望を連名で提出した「全国自立生活センター協議会(JIL)」の副代表である今村登さん、そして「NPO法人 ALS/MNDサポートセンターさくら会」事務局長の川口有美子さんに、新型コロナ危機下での訪問介護や介助の現場の状況についてオンラインでお話しいただきました。
介護・介助が必要な人が感染したら……
――今村登さんは、障害者が自立生活を送るためのヘルパー派遣事業、川口有美子さんはALS患者など医療的ケアを必要とする人への訪問介護事業をされています。お二人は新型コロナの感染対策でも協力されていると伺いました。
今村 障害者の自立支援を行う「自立生活センター」は全国に122カ所あり、私が代表を務める「自立生活センターSTEPえどがわ」もそうですが、多くのセンターがヘルパー派遣事業をしています。新型コロナが広がってきたとき、何に気を付ければいいのか分からないなかで、それぞれのセンターが試行錯誤している状況でした。
そこで、何かガイドラインがあったほうがいいだろうと、全国組織である「全国自立生活センター協議会(JIL)」で、新型コロナ対策本部を立ち上げたんです。在宅診療のお医者さんなどからも意見をもらいながら話し合い、対策本部のサイトを通じて関連団体と感染予防対策などについて情報を共有しています。
その対策本部に、川口さんも入ってもらっています。川口さんは、人工呼吸器など医療的ケアが必要な人たちへの訪問介護の経験が豊富なので、日ごろからいろいろな情報をもらっていました。
NPO法人「自立生活センターSTEPえどがわ」代表で、JILの副代表も務める今村登さん。今回はオンラインで対談
川口 私は母親がALS患者だったので、たんの吸引やけい管栄養などの「医療的ケア」をヘルパーが堂々とは行えなかった時代から、手探りで在宅ケアをしてきました。その後、研修を受けたヘルパーなどが医療的ケアを行えるように法制化されたという経緯があります。
そうやって医療と介護をつなぐ活動をしてきたんですけど、そこに突然、今回の感染症が出てきたんです。しかも、感染しても軽症の場合は、すぐには入院できないという状況ですよね。そうなると、訪問介護の利用者が新型コロナに感染して自宅療養になったら、ヘルパーが在宅でケアをしないといけなくなる。それで、早い時期から「どうしようか」と今村さんたちとも話していました。
――自宅療養をする場合であっても、その期間もヘルパーによる介助や介護は必要ですよね。
川口 そうです。そもそも24時間の細かな介護や介助が必要な人たちの場合、もし軽症で入院できたとしても「医療はあっても介護・介助が受けられない」という状態になってしまう可能性もあるんです。看護婦さんは細かいケアまではできませんから、ほとんど放置されることになるでしょう。そうすると、医療の前に介護・介助が不足して、具合が悪くなっちゃうんですよ。
でも、知り合いの筋ジストロフィーとかALSの患者さんと話してみると「もし自分が感染して入院したら、ヘルパーさんも病院に通って来られるんでしょ?」って当たり前のように考えていたんですよね。それで「いやいや、コロナに感染したら家族だって病院に入れないから、ヘルパーも入れるわけがないでしょう」と。そういう危機感が当事者に共有されていないことへの不安もありました。
「人手不足」のなかでの感染予防に苦慮
――ヘルパーを派遣している現場では、具体的にどんな影響が出たのでしょうか。
今村 もともとヘルパー数が不足しているので、ヘルパーにしても利用者にしても誰か一人でも感染者がでたら、たちまち運営が立ち行かなくなる危機感があります。しかも、介助の現場では、「密接」を回避するのが難しい。介助中は窓を開けて換気しましょうとか、マスクは絶対着用して、手洗いと消毒をこまめにしてください、という基本路線をしっかり守ってもらうしかありません。
そうやって、すごく気をつけていても、「利用者が発熱した」ということが何回かありました。でも、すぐにはPCR検査を受けられないですよね。そうすると、その発熱が新型コロナによるものかどうか分からない状態のまま、「どうかコロナではありませんように」と願いながら、できる限りの感染予防対策をとっていくしかないんです。
川口 そうなんだよね……。
今村 対応の方法も、自分たちで考えながらやるしかありませんでした。ある利用者さんが38度の熱を出したときは、まず自宅のゾーン分けをしました。本人が使う寝室や通路はウイルスがいるかもしれない「レッドゾーン」、それ以外を「グリーンゾーン」として、マスクや手袋をどこで脱ぐのか、脱いだものをどう持ち帰るのかなどを決めていったんです。
その利用者さんは複数の事業所を利用していたので、うちだけでなく他の事業所にも同じことをしてもらう必要がありました。こういうことも、どこかの事業所が音頭をとらないと進まないので、STEPえどがわで対応マニュアルを作って共有しました。さらに、その方が利用していた事業所のひとつが、感染の疑いが出た時点でヘルパー派遣をやめてしまったので、その分の時間調整もしなくてはいけませんでした。
そのときはすぐに熱が下がりましたが、新型コロナかもしれないという「疑い」の時点から、いろいろな対応や調整が発生します。
――感染の疑いがでたときに、事業所がヘルパー派遣を停止することも起こり得るとなると、利用者が必要な介助を受けられなくなる可能性もあるということでしょうか。
今村 今回は、ほかの事業所と時間調整して対応できましたが、もし全ての事業所がヘルパー派遣をやめるとなったら、どうしようもないですよね。その場合、家族がいる人なら家族が介護するか、ボランティアや友人に頼るしかない。もし、そういう頼る先がなければ、それこそ命の問題にかかわってきます。
軽症者向けホテルも、病院も受け入れてくれない
――在宅で介助や介護を必要とする人に感染の疑いが出ても、とくに配慮した行政の対応があるわけではないのでしょうか。
今村 先ほど話した利用者さんが発熱したときは、ちょうど江戸川区がドライブスルーでのPCR検査を始めた直後だったので、それを受けさせてほしいと区の福祉課に頼んだのですが「熱だけでは無理です」と言われました。PCR検査は精度の問題もあるので、やみくもに検査を増やすべきではないという意見もわかるのですが、検査してもらったほうが事業所としてはやりやすい。「疑い」のままで14日間の自宅待機者がたくさん出てしまうと、現場はまわらないですから。できれば医療・介護従事者も優先的に検査が受けられるようにしてほしいです。
江戸川区は、区所有のホテルを開放して療養施設として軽症者を受け入れているのですが、もし感染が判明したら利用できるのか聞いたときも、障害者はホテルには入れないと言われました。「障害のある人は病院で受け入れることになっているはず」という説明だったのですが、一方で「でも、障害のある人を受け入れてくれる病院は少ないとも聞いています」と言うんですよね。それが分かっているなら……と思うんですが、結局ダメ。じゃあ、もう在宅でやるしかないよね、と。
――ヘルパーさんが複数の利用者さんを担当していることも多いと思うので、そのなかで感染の疑いがある利用者さんがでたら大変ですね。
今村 利用者が感染した疑いがある場合は、そこに入るヘルパーは他の人のところに行かないようにシフトを変えます。ただ、介助者の数が不足しているので、どんな場合でもうまく調整できるわけではありません。今回は、たまたま他の利用者さんのところに多く入っていないヘルパーさんだったので調整できたんです。
また、感染の疑いがある利用者のところに誰を派遣するのか、というのも難しい問題です。小さなお子さんがいるヘルパーも多いので、「気持ち的には行きたいけれど、自分の子どもの感染リスクを考えると『行きます』と言いにくい」という葛藤も聞きました。「私が行きます」と手を挙げてくれる人がいたからよかったですが、もし全員が「行けない」となったら強制はできないので、事業所としてヘルパー派遣を続けたいと思っても無理ですよね。みんなの気持ちに頼るしかないところがあります。
ビニール袋を貼り合わせた手作りの感染対策
川口 うちの事業所では、ヘルパー自身ではないけれど、ヘルパーの同居家族が発熱したということがありました。もちろん、そのヘルパーは業務ができませんし、その人と接触したヘルパーや利用者さんもしばらく濃厚接触者の扱いになります。結局は、新型コロナではなかったのですが、聞いたときは戦慄しました。
感染予防のためのアクリル板とかも、全部手作りですよ。陰圧室のようなものを手作りしていた知り合いのヘルパーさんもいました。アパートの一室で大きなビニール袋を貼り合わせている様子を見たら、なんか涙がでてきちゃって……。
感染症のケアをヘルパーが在宅でやるのは無理があります。医療的なニーズを持っている人や基礎疾患がある人が感染した場合には、軽症でも専門家がいて、介護や介助がきちんと受けられる療養施設を用意してほしい。それは、みんなが思っていることじゃないでしょうか。
「有限会社ケアサポートモモ」で医療的ケアが必要な人への訪問介護事業も行う川口有美子さん。今回はオンラインで対談
今村 厚労省は、訪問介護をなるべく止めないでくださいとか、介助の算定時間を柔軟に対応してもいいですよ、といった通達は出してくれているのですが、実際に感染した人を在宅で見なくちゃいけなくなった時の具体的な支援はなかった。結果的にすべて事業所まかせになっています。
川口 いまのところ周りでは感染者が出ていませんが、完全に綱渡り状態。緊急事態宣言は解除されましたけど、もし第二波、第三波がきて、その影響が大きかったら、と思うと本当に怖いですよ。
自然災害と感染症がダブルで起きたら
――川口さんは、昨年台風が起きたときに、暴風雨のなか自力で避難所には行けないALS患者さんの状況についてコラムで書かれていました。災害時に「自助」が難しい人にまで、自助努力が求められてしまう状況は、今回とも共通するものを感じます。
川口 本当ですよね。
今村 今後、新型コロナと自然災害がダブルでくる可能性もあります。基本的に避難所は三密を避けられないだろうから、在宅避難になるかもしれない。そのときに介助は続けられるのか、どういう対処ができるのか。ずっと考えていますが、まだ答えは出ていません。
川口 この新型コロナが収束したとしても、また別の感染症が広がる可能性だってありますよね。「災害と感染症」というのは、これからの重要なキーワードだと思います。医療だけじゃなくて介護にも、必要な物資の配給など感染予防のための公的なサポートが必要。全部自分たちで準備するのは、つらいものがあります。
――マスクや消毒液などの品切れが続いていましたが、事業所では手に入っていたのでしょうか。
川口 それこそ、私の主な仕事といえばマスクやアルコールを入手することでした。いろいろなところに聞いて、駆けずり回って確保して、ヘルパーさんに渡していました。でも、有難いことに「困った、困った」と言いふらしていると、あそこの業者が分けてくれるよっていう情報が入ってきたりするんです。ただ、大量に必要ですから、経費もすごくかかります。これが続くと事業所経営も厳しい。なんでも高くなっていますしね。
「命の選別」を許す社会の空気がこわい
――4月11日に、複数の障害者団体といっしょに内閣総理大臣あてに「新型コロナウィルス対策における障害のある者への人権保障に関する要望」を提出されていますが、要望の最初に掲げられているのが「障害を理由とした命の選別を行わないこと」です。
川口 いまは感染が少し落ち着いている状況ですが、これからパンデミックが起きて医療崩壊するだろうと言われていた時期がありましたよね。そのときに、基礎疾患を持っている人や障害のある人は人工呼吸器をつけてもらえないのではないか、という話が出てきました。
今村 アメリカやヨーロッパで、トリアージ(※)の話が出始めていたときです。アメリカのアラバマ州で「障害者や疾患がある人は人工呼吸器のサポート対象になりにくい」というガイドラインがつくられたという報道もありましたよね。何も言わずにいたら、日本でも同じことが起きかねないと思いました。障害や高齢などを理由に「命の選別」をしても仕方ないという空気がつくられていくことが本当にこわい。
※トリアージ:災害発生時などに多数の傷病者が発生した場合に、治療優先度を決めること
川口 参議院議員の舩後靖彦さんは、昔からの友達なんですけど、彼も生産性を医療配分の理由にするなという声明(※)を出してくださいました。舩後さんは前からずっと、「命の価値は横一列」だと主張されてきている人です。命を選別される側の当事者から声をあげていくことが、とても大事だと思うんです。
※:「新型コロナウイルスの感染拡大に伴う『命の選別』への声明」(2020年4月13日)
今村 新型コロナの治療だけでなく、今回のことを機に「人工呼吸器をつけたり、胃ろうをつけたりしてまで生きなくてもいいんじゃないか」という空気が今後広まってしまうことが心配です。ALSや筋ジストロフィーなどの患者さんたちが「私は人工呼吸器をつけて生きたいんだ」という「生きる選択」をしづらい雰囲気になるんじゃないか。それが、いま一番気になっていることです。
「集中治療を譲る意思カード」というものを作ったお医者さんもいましたよね。新型コロナの治療で人工呼吸器や人工肺の機器が不足したら、若い人に譲りますという意思を示す高齢者向けに作られたカードです。このカードのことが、そんなに批判されていないのを見ると、「命の選別」は仕方ないと思っている人が、それだけ多いってことではないかと感じます。いま私たちが声をあげなかったら、どんどん状況はひどくなると思います。
――若い人に人工呼吸器を譲ることが「美談」のように広まると、高齢者が集中治療を受けたいと思っても選びにくくなることがありそうですよね。
川口 集中治療室の医師が、現場で苦渋の選択を迫られないように、あらかじめガイドラインをつくっておいてあげようというのが、トリアージの運動です。それは医師や看護師が気の毒だからという話なんですけど、私たちからすると、障害や高齢を理由に「トリアージされる側」は気の毒じゃないのか、と思うんです。もしガイドラインに沿って「この人は助ける・助けない」を決めていくことが体験化されていけば、「この患者には人工呼吸器をつけない」と患者を選別することへの抵抗感が段々少なくなってしまうのではないかと危惧しています。
というのも、アメリカやイギリスだと、医師がALSの患者さんに対して「人工呼吸器をつけてもQOL(生活の質)はあがらないから、つけないほうがいいよ」と人工呼吸器を否定するようなことを言うんですよね。病気が進行した際に人工呼吸器をつけなければ、いずれは亡くなってしまいます。でも、専門家である医師がそんな風に言うので、患者も生きる意欲を失って人工呼吸器をつけない選択をしてしまう。だから、海外ではALSというのは、どんどん死んじゃう病気なんです。
一方、日本では人工呼吸器をつけて生きているALS患者さんが、世界的に見ても突出して多いんです。それは、日本ではALS患者自身が「人工呼吸器をつけるのはいいよ。長生きできるよ」と積極的に証言していて、そうしたALS当事者の声を尊重する形で、日本の障害者運動が展開してきたからです。しかし、この新型コロナのトリアージをきっかけに、生きる選択を自己決定する「患者主導」から、「医者主導」へと風向きが変わっていくかもしれません。
――提出された要望には、「命の選別」のほかにも「感染者の医療、看護、介護にあたる人々の報酬上の評価」、「障害者サービス継続のための柔軟な対応と支援」など10項目が挙げられています。
今村 「報酬上の評価」というのは、医療従事者の「危険手当」と同じものです(※)。それから、リモートワークが推奨されて事業所から在宅に勤務が切り替わる障害者が増えているにもかかわらず、いまも就労中の重度訪問介護サービス利用は認められていません。事業所に行って働くのであれば周りに人がいるので何とかなりますが、在宅勤務の場合にはヘルパーが必要になります。しかし、現状では自費か事業所の持ち出しになってしまうんです。
※この取材のあと、5月27日に政府が閣議決定した第2次補正予算案には、介護・障害福祉事業所の職員への5~20万円の「慰労金」支払いのほか、感染防止の取組を支援するための相談窓口の設置、感染対策マニュアルの作成及び感染症対策の専門家による実地指導や研修などの支援もようやく盛り込まれた
「ポスト・コロナ」は人権を守る時代にできるか
――新型コロナの状況もどうなるかまだ分かりませんし、今後も同様の危機が起こる可能性はおおいにあるなか、早急にさまざまな制度や対策を整える必要を感じます。最後にひと言ずつお願いできますでしょうか。
今村 アメリカやヨーロッパのように日本より人権意識が高いと思われてきた国々でさえ、こういう状況になると障害や高齢を理由に「命の選別」をしても仕方ないという流れが出来てしまう。人権を守っていくことは本当に大変なことなのだと、今回あらためて思っています。だからこそ、ちゃんと声をあげる必要があります。
一方で、新型コロナについて海外の障害者団体と話す機会も多いのですが、これが「脱施設化」のきっかけになるんじゃないかという声も聞くんです。いま全世界で多くの人たちが家から出ることができなくて、自分の選択肢を奪われる経験をしていますよね。でも、障害者、特に施設に入所している人たちは、ずっとそういう生活を強いられてきました。行動や選択の自由を奪われることのつらさを、いまなら多くの人に理解してもらえるのではないかと思います。
さらに、効率よくケアするための施設では、効率よく感染も広がることも分かりました。今回の経験を生かして、障害者の「脱施設化」を世界の共通認識にしていきたいし、そうしないとダメだと思っています。
川口 トリアージというのは「選別していくこと」ですが、いま、社会の中では、いろいろな場面でトリアージが行われているように思います。この人は助けるけど、この人は助けない――たとえば成績が優秀な留学生だけを支援するというような話がありますよね。生活困窮者の支援でも同じようなことが起きていると感じます。
「ポスト・コロナの時代」という言葉を聞くようになりましたが、いろいろな困りごとを抱えている人たちの「困りごと」を捨て去るのか、それとも丁寧に拾って対処していくのか。強者だけに資源を回すことが持続可能な社会をつくることだと考える人もいますが、本当にそれをやったら人類はおしまいだと私は思う。そういう意味で、いまが分岐点だと感じています。
(構成/中村未絵)
- 障害を理由とした命の選別を行わないこと
- 情報アクセシビリティの確保と徹底(手話、字幕、点字印刷、音声対応、知的障害者などにも分かりやすい形の情報提供)
- 障害者サービス継続のための柔軟な対応と支援(在宅勤務切り替えのための就労中の重度訪問介護サービス利用及び支給量の一時的増加の速やかな容認、重度訪問介護従事者研修・医療ケア3号研修などの受講要件の緩和等)
- 感染者全員の人工呼吸器の装着を想定した人工呼吸器の増産と確保
- 重症者のための集中治療室の増設
- 人工呼吸器を取り扱える医療従事者の増員
- 感染者の在宅療養に必要な物資の定期配給(消毒用アルコール、マスク、防護服など)
- 感染者の医療、看護、介護にあたる人々とその家族の安全安心のための保障(保育園の継続、感染した時の保障)
- 感染者の医療、看護、介護にあたる人々の報酬上の評価
- 感染者の医療、看護、介護にあたる人々の心のケア(PTSDに近い症状が報告されています)
いまむら・のぼる 1964年長野県生まれ。1993年に不慮の事故で頸髄を損傷し、四肢体幹麻痺の重度障害のある身となる。2002年に仲間とNPO法人自立生活センターSTEPえどがわを設立、2016年より代表。現在、全国自立生活センター協議会(JIL)副代表、DPI日本会議事務局次長等を兼任。2014年の渡米以降、日米で協力し世界中の自立生活センターのネットワーク作りにも従事し、2017年のWIN(World Independent living center Network)設立に寄与。
かわぐち・ゆみこ 1995年、母親がALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症。1996年から実家で在宅人工呼吸療法を開始。12年間介護に携わる。2003年に訪問介護事業所「有限会社ケアサポートモモ」、2004年にALS患者の橋本操氏と「特定非営利活動法人ALS/MND サポートセンターさくら会」を設立。2004年に立命館大学大学院に入学。著書に第41回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した『逝かない身体-ALS的日常を生きる』(医学書院)。