2021年10月21日
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家なき人のとなりで見る社会

小林美穂子さんが活動する一般社団法人「つくろい東京ファンド」では、生活に困窮した人たちに住まいをまず確保したうえで、居場所づくりを含めた生活を支える活動を続けています。この連載では、小林さんが日々SNSなどに綴ってきた記録などをもとに、「家なき人のとなり」にいながら見えてきた景色、考えてきたことを伝えていただきます。

第10回:中野区生活保護課の庁外移転計画と差別問題について(小林美穂子)

東京都・中野区役所新庁舎が現在建設中である。約3年後に完成が予定されている新庁舎から、生活保護課が排除されるという事実が判明してから、現場や区議会は大騒ぎになっていて、私の心の中にも嵐が吹き荒れている。経緯についての詳細は、「週…

第9回:差別、優生思想に居場所はない!(小林美穂子)

244万人のチャンネル登録者数を持つメンタリストDaiGo氏が自身のYouTubeチャンネルで、生活保護を利用する人やホームレスの人たちを侮辱し、排除する発言をした。その発言はたちまち大炎上、社会問題に発展した。スポンサーの一つが彼を降ろし…

第8回:公助さん、出番です! 官民が協働したフードパントリーの報告@中野(小林美穂子)

33℃近くまで気温が上がった7月17日の土曜日、東京都中野区鷺宮で中野区社会福祉協議会主催のフードパントリー(食料品配布と相談会)が開催された。新型コロナウイルス感染症の影響による休業や失業で生活困窮に陥り、中野区で社会福祉協議会…

第7回:僕が生きられる場所を探して(小林美穂子)

あの日、日常が変わった。数日降り続いた雨が朝のうちに止み、午後には青空が広がった。久しぶりに晴れた日曜日、映画館にでも行こうかと僕は外に出た。きらめく水たまりが鏡のように空を映している。風が首筋を撫でる。思わず鼻歌がもれるほど…

第6回:カフェ1年ぶりに再開――コロナ前と変わったこと、変わらなかったこと(小林美穂子)

4月1日に「カフェ潮の路」を再開した。カフェ潮の路は、ホームレス状態を抜け出してアパートに移った人たちの社会的孤立を防ぐ居場所であるとともに、ランチを食べに来てくれる地域住民との交流の場として、2017年4月にオープンした。しかし、…

第5回:朗報! 生活保護申請にともなう扶養照会は止められる!(小林美穂子)

生活保護申請にともない、申請者の親族に援助の可否を問う「扶養照会」がいかに百害あって一利なしかは過去にマガジン9への寄稿記事「百害あって一利なし、生活保護申請に伴うムダ作業『扶養照会』の弊害」で書いた。扶養照会は、申請者を泣かせ…

第4回:神奈川区の水際~申請書持参の女性に「申請の意思なし」の衝撃~(小林美穂子)

これほどまでに鮮やかな申請者追い返しを見たのは久しぶりだった。家を失い、所持金尽きた人たちが助けを求めて福祉事務所の窓口を訪ねる。コロナ禍で貧困が拡大したこの一年、私も参加する「新型コロナ災害緊急アクション」の支援者が同行するよ…

第3回:命を守るため、生活保護に伴う扶養照会の無効化を~制度のアップデートを求める闘い~(小林美穂子)

風呂も冷暖房もなく、隙間風が吹きこむ室温は冬には零度にまで下がる。熱中症でこれまで数人亡くなり、廃屋のようなアパートのたった一人の住人となった初老の男性は、アルバイトや日雇仕事で命をつないでいた。生活保護の申請に同行すると、ケー…

第2回:全力疾走で駆け抜けた2020年、そのまま走り続ける2021年のあゝ無情(小林美穂子)

2020年は下血に終わり、2021年が下血で始まった。いきなり冒頭からの下ネタに、マガジン9の読者は動揺していないだろうか。眉間に深いシワを寄せていないだろうか。申し訳ない。しかし、チャンネルはそのままで。人命より経済を優先させた政…

第1回:日本は「美しい豊かな国」ではなかったの⁉(小林美穂子)

今回から月1回ペースでの連載がスタートしました。執筆者の小林美穂子さんには、これまでにも何度か新型コロナウイルスの感染拡大により急増するSOSや支援現場での課題をマガジン9に寄稿していただいています。しかし、生活に困窮している人…