2024年5月25日
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渡辺一枝

渡辺一枝
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わたなべ・いちえ:1945年1月、ハルピン生まれ。1987年3月まで東京近郊の保育園で保育士として働き、退職後は旧満洲各地に残留邦人を訪ね、またチベット、モンゴルへの旅を重ね作家活動に入る。2011年8月から毎月福島に通い、被災現地と被災者を訪ねている。著書に『自転車いっぱい花かごにして』『時計のない保育園』『王様の耳はロバの耳』『桜を恋う人』『ハルビン回帰行』『チベットを馬で行く』『私と同じ黒い目のひと』『消されゆくチベット』『聞き書き南相馬』『ふくしま 人のものがたり』他多数。写真集『風の馬』『ツァンパで朝食を』『チベット 祈りの色相、暮らしの色彩』、絵本『こぶたがずんずん』(長新太との共著)など。

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第83回:「読む」という行為──点字絵本との出会いから(渡辺一枝)

目が不自由な人たちのために、点字本というものがあることは知っていた。「日本点字図書館」から、これまでに幾度か、拙著の点字訳についての諾否の問い合わせがあった。その度に「喜んで」と答えを返していた。「点字」も、また聴覚に不自由があ…

第82回:映画『サイレント フォールアウト』福島で上映(渡辺一枝)

もうすぐ春休みという小学3年生の3月のことだった。静岡県・焼津のマグロ漁船「第五福竜丸」が、漁場の海で放射能を浴びたことが大きなニュースになった。1954年3月1日に太平洋上のマーシャル諸島、ビキニ環礁で行われたアメリカの水爆実験に…

第81回:トークの会「福島の声を聞こう!」vol.45報告「帰りたくても、帰ることをとまどう地域もある」(渡辺一枝)

東京電力福島第一発電所の事故から、13年目の春を迎えます。漁業関係者との約束を果たさないまま、そして多くの市民の反対を無視し、また諸外国からの抗議にも耳を貸さずに、東電は汚染水を海洋放出し続けています。こうして汚染の被害は拡散され…

第80回:37年前、カナダでの思い出 (渡辺一枝)

思いがけないことが、思いがけず過ぎた日々を蘇らせてくれることがある。今日が、そんな日だった。友人がFacebookにチャップリンの映画『The Gold Rush(黄金狂時代)』のことを投稿しているのを見つけた。映画を観たかったので、記されていたUR…

第79回:「子ども脱被ばく裁判」傍聴記「国は子どもを守れないのですか?」(渡辺一枝)

新しい年が明けて、はや1月も終わろうとしています。新年早々の能登半島地震の報を受けて咄嗟に思ったのは、「原発は?」ということでした。13年前の福島を体験している私たち誰もが、きっとそうだったのではないでしょうか。とりあえず、原発事…

第78回:とりとめのないこと──私が裁判傍聴をする理由(渡辺一枝)

とりとめのないことだけれど、このところ胸につかえていることがある。ふとした拍子にその胸のつかえが湧き上がってきて、収まりが悪い。文章化したらつかえは取れるかしら、とりとめのなさが正体を表してくれるかしらなどと思い、綴ってみました…

第77回:「311子ども甲状腺がん裁判」傍聴記「何がいけなかったんだろうという後悔に苛まれ続けている」(渡辺一枝)

2月6日、東京地裁で、福島第一原発事故当時、福島県内に住んでいた子どもたちが被ばくにより甲状腺がんになったとして東京電力に損害賠償を求めた「311子ども甲状腺がん裁判」の第8回口頭弁論が開かれました。今回は裁判官が交代したので、弁論…

第76回:原発事故の責任を追及する──損害賠償請求訴訟と東電刑事裁判をめぐる二つの集会 (渡辺一枝)

福島県民の反対を押し切り、漁業者との約束を果たさず、国内外の抗議にも耳を貸さず、国は放射性物質を含む汚染水を処理水などと言い募って海に流してしまいました。第1回は8月24日〜9月11日、2回目は10月5日〜23日、3回目は11月2日〜20日。…

第75回:ある秋の日に──信州への旅(渡辺一枝)

今年は残暑が長かったし、10月末でも気温が「夏日」と呼ばれるような日もあった。それが急にストンと気温が下がって、秋を思う心の準備もできないまま晩秋になった。そんなある一日、信州へ行ってきた。物見遊山ではなく、来春の催しについての…

第74回:幸せな秋──「土方久功と柚木沙弥郎」展(渡辺一枝)

9月は、慌ただしく過ぎた。国会前スタンディング。裁判傍聴5件。1泊で小高「おれ伝(おれたちの伝承館)」へ。集会参加2件。定期検診で通院2カ所。Zoom会議2件。これらの合間にギャラリー古藤でパギやんの「広島の母子像」、八王子のスタジ...