2024年7月27日
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雨宮処凛がゆく!

若者の「生きづらさ」、格差・貧困問題、脱原発など、幅広いテーマで、取材・執筆、運動を行っている雨宮処凛さんによる定期連載コラム。

第684回:「時代についていけない高齢者」予備軍の一人として、タッチパネルにキレた高齢男性に思わず同情してしまう。の巻(雨宮処凛)

少し前、たまに行くご飯屋さんに友人と行った。個人の店で、庶民的な価格でいつも賑わっている人気店。ランチの時間も終わり頃に入ると、いつもと違うことに気がついた。これまでは店員さんに口頭で注文するというやり方だったのに、席にタッチパ…

第683回:都知事選。なぜ、石丸伸二氏が二位だったのか。の巻(雨宮処凛)

なんとも驚く結果だった。それは東京都知事選。午後8時ジャストに小池百合子氏が当確。のみならず、蓋を開けてみれば蓮舫氏を40万票近く上回り、石丸伸二氏が二位となっていたという逆転劇。このことに、多くの人がショックを隠せないでいる。...

第682回:いろいろとタガが外れた都知事選〜「注目される」ためなら手段を選ばない人たち。の巻(雨宮処凛)

あと少しで都知事選の投票だ。今回の都知事選ほど「タガが外れた」光景を私は見たことがない。言わずもがな、悪ふざけを超えた候補者たちの存在だ。怪文書と化した選挙公報。「放送事故」と言われたいのが丸わかりの、だけど少しも笑えない、セン…

第681回:都知事選、地方出身者の都民の一人として思うこと。の巻(雨宮処凛)

都知事選の投開票日まであと2週間を切った。立候補しているのは、過去最多の56人。そんな都知事選告示の少し前、東京都の合計特殊出生率は、この8年で1.24から0.99まで下がったことが報じられた。また6月20日には、1975年生まれで子どものいな…

第680回:コロナ禍、冷酷だった小池都政を振り返る。の巻(雨宮処凛)

7月7日に投開票の東京都知事選に、蓮舫氏が立候補を表明した。表明の5日後に蓮舫氏が訪れたのは、東京都庁の下で毎週土曜日に開催されている食品配布だった。この連載でもよく触れている食品配布。コロナ前は近隣の野宿男性50〜60人が並んでいた…

第679回:「新時代の『日本的経営』」が破壊したこの国〜『ルポ 低賃金』の巻(雨宮処凛)

「なぜ、この国では普通に働いても普通に暮らせないのか?」。その本の帯には、そんな言葉が大きく踊る。その横には、こんな文章。「非正規労働者、漂流を余儀なくされる若者たち。非正規公務員や農業者、個人請負の宅配ドライバー……。労働の現…

第678回:「つばさの党」から3人の逮捕者、に思うこと。の巻(雨宮処凛)

闇バイトで逮捕された人一一? それが「つばさの党」逮捕の映像を見た瞬間、思ったことだ。私が「つばさの党」について知ったのはごく最近、東京15区補欠選挙の最中。ある候補者の応援に行っている人から「妨害がひどい」と聞いたのが最初だっ…

第677回:必要とされる「終活ワンストップサービス」、国の「身寄りなき老後」支援の新制度に思うこと。の巻(雨宮処凛)

「一家に一冊、というより一人に一冊」「老後への漠然とした不安が激減した」「どういう準備をし、どこに連絡をし、どんな制度を使えばいいか具体的なことがわかった」「これで生き延びられる」。これらの言葉は、2月に出版した『死なないノウハ…

第676回:ギャンブル依存症が背景にあった「池袋通り魔殺人事件」の巻(雨宮処凛)

「水原一平さんは仲間です」。4月27日、そんなキャッチコピーを掲げた「こわれ者の祭典」に出演した。さまざまな病や障害や生きづらさを抱える人たちのパフォーマンスイベントである「こわれ者の祭典」については前回の原稿で書いた通りだ。この…

第675回:弱さや醜さで繋がってきたから生きられた〜「除菌社会」と「こわれ者の祭典」の巻(雨宮処凛)

ゴールデンウィークはじめの4月27日、久々にあるイベントに出る。それは「こわれ者の祭典」。さまざまな病や障害、また生きづらさを抱えた人たちによるパフォーマンスイベントで、2002年、アルコール依存症で元ひきこもりの月乃光司さんによって…