2022年9月29日
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一枝通信

東日本大震災と福島第一原発事故の後、たびたび福島に通い、地元の人たちの声に耳を傾け続けてきた作家の渡辺一枝さん。そこで見聞きしたこと、感じたこと、そしてご自身の日常の中で考えたことなどを綴っていただきます。

第37回:ふくしまからの日記──南相馬・飯舘村「おとうさんのその一言で、頑張って生きてきたよ」(渡辺一枝)

猛暑が続いた後でふうっと涼しくなった日に、日帰りで南相馬と飯舘村に行ってきました。大留隆雄さんと菅野榮子さんに会いに行ったのです。お二人とも少し前には体調がすぐれず、お訪ねするのを控えていました。このところ元気を取り戻されたよう…

第36回:「原発事故避難者住まいの権利裁判」傍聴記「私が、南相馬へ帰らないことが悪いのでしょうか」(渡辺一枝)

7月25日に東京地裁で開廷された「原発事故避難者住まいの権利裁判」第1回口頭弁論を傍聴しました。これは、福島第一原発事故の後、政府が設定した避難区域以外から避難した「区域外避難者」たちが、応急仮設住宅として入居していた関東の国家…

第35回:被災地ツアー報告(3)「人の出会いも人をめぐる出来事も、螺旋のように繋がる大きな流れの中にある」(渡辺一枝)

2日目に夕立に遭った他はお天気にも恵まれた2泊3日の被災地ツアー、最終日の報告です。参加された4人は皆さん一様に、参加して良かったと言い、何度もボランティアで福島に来ているSさんからは、「防護服を着て帰還困難区域に入ったのは初め…

第34回:被災地ツアー報告(2)「10年経っても、廃炉の道は見通せない」(渡辺一枝)

6月に福島各地を訪ねた被災地ツアー、2日目の報告です。まず富岡町に行き、午後に浪江駅前の会場で上映されるアニメーション映画を見るために浪江町に一旦戻りました。その後再び富岡町を経て楢葉町の伝言館を訪ねてから、宿泊予定のいわき市の古…

第33回:被災地ツアー報告「避難する時、ご先祖たちに家を守ってくださいとお願いして避難したんです」(渡辺一枝)

昨年に続いて、今年も友人たちを誘って被災地ツアーに行きました。6月24〜26日、今野寿美雄さんのガイドで福島県の浪江町、双葉町、大熊町、富岡町、楢葉町を回りました。参加者は私を含めて5名でした。内2人は何度かボランティアで福島を訪…

第32回:おコウばっぱの話──「色々あった、戦争もあった、だけどいい人生だったって、私は思う」(渡辺一枝)

飯舘村では、菅野榮子さんに聞かせてもらう話がいつも心に残ります。今回もまたとびきり印象深い話を聞かせていただきました。私は常々、榮子さんという人は「土に生きる哲学者」だと思っているのですが、その榮子さんのルーツにはこんなお婆ちゃ…

第31回:311子ども甲状腺がん裁判傍聴記「その日、放射線量がとても高かったことを私は全く知りませんでした」(渡辺一枝)

これは東京電力福島第一発電所の事故当時に福島県内に居住していた、当時6歳から16歳の男女6名が、事故による放射線被曝によって甲状腺がんを発症したとして、東京電力に損害賠償を求める裁判です。原告の6名は甲状腺がんの手術を受け、内4名は再…

第30回:福島の今を知るツアー報告&飯舘村へ(後編)そこには、本当の民主主義があった(渡辺一枝)

前回に続き、5月に福島を訪れたときの報告、後編です。5月5日の教会関係の方達をご案内してのツアーを終えて、その晩は飯坂温泉に宿泊。翌日午前中に福島市新井に菅野哲(ひろし)さんをお訪ねし、その後で裏磐梯へほんの小さな旅をして心身リフ…

第29回:福島の今を知るツアー報告&飯舘村へ(前編)「福島の良いところも被害を受けて酷いところも知って欲しい」(渡辺一枝)

5月5日、「あれから11年 福島の今を知るツアー」と題する福島行きのツアーに参加した。いつも私が福島行きの際の案内をお願いしている今野寿美雄さんと私がガイド役で、教会関係の方たちを案内しての日帰りツアーだった。きっかけは、昨年の11月…

第28回:ふくしまからの日記──飯舘村「私の人生の中で持ってる宝物を、みんなにお裾分けしながら共に生きようと思ってる」(渡辺一枝)

今年1月下旬の福島行の報告が、こんなに遅くなりました。飯舘村の菅野榮子さんを訪ねた日のことを書きました。今回もまた少々長い文章ですが、「榮子節」をお届けします。昨年11月の訪問時、玄関に姿を見せた榮子さんに「お元気そうで良かった」…