2024年4月20日
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映画から考える3・11

福島県福島市の映画館「フォーラム福島」で支配人を務める阿部泰宏さんは、3・11後、原発や震災をテーマにした上映企画を粘り強く続けています。阿部さんを案内人として「いま観るべき映画」を毎回ピックアップしてもらい、そのポイントを語ってもらう連載です。東日本大震災や原発事故について知りたい、学びたい……そんな方にも「映画」という入り口はおすすめです。

番外編:まだまだあります! “これは見ておきたい”3・11映画(ウネリ・牧内昇平)

終わったはずの連載ですが、「番外編」をさせてください。もっと多くの人に知ってほしい作品がたくさんあるからです。今回は特に若手・中堅の監督による話題作、意欲作を6本、一気に紹介します。アート系の作品も多いので、聞き手にはウネリウネ…

第9回:教育学者が見つめた次世代への希望 『かすかな光へ』(ウネリ・牧内昇平)

さあ、いよいよこの企画も最終回になりました。きょう取り上げる作品は……。90歳を過ぎた今もなお、生きることや学ぶことの意義を精力的に問い続ける教育研究者・大田堯(1918~2018)の挑戦を追ったドキュメンタリー。経済大国となりながらも…

第8回:3・11から10年。これからの映画に何を期待するか 『プリピャチ』(ウネリ・牧内昇平)

今回のテーマは「10年目の映画作家よ、来たれ」。東日本大震災と福島原発事故が起きてから10年が過ぎようとしている今、これからの映画に何を期待するのか、です。そのヒントを探るために、チェルノブイリ原発事故の13年後に公開されたオーストリ…

第7回:福島の人びとの証言を聴く『福島は語る』(ウネリ・牧内昇平)

フォーラム福島では計3回上映しています。最初は2018年の8月に一日限定で上映しました。当時はまだ完成したばかりで配給会社がつかず、土井さんがご自分で映像素材を持って各地を回っていた状態でした。上映会を開いてみるとほぼ満席で、評判は…

第6回:福島を訪れた巨匠が撮った「放浪」と「再生」のロードムービー『セバスチャン・サルガド 地球へのラブレター』(ウネリ・牧内昇平)

今日は少し趣向を変えて、一人の映画監督と、福島の人びとや阿部さんとの交流について語ってもらいたいと思います。東日本大震災のおよそ半年後、国際的に有名な映画監督が福島を訪れました。『ベルリン・天使の詩』や『パリ、テキサス』などで知…

第5回: 自主避難する・しない、住民の亀裂を修復する『たゆたいながら』〈後編〉(ウネリ・牧内昇平)

映画の後半、上映会で阿部さんが語るシーンが再び挿入される。「原発は是か非かという、脱原発をめぐる論争は、被ばくの問題に比べたら非常に扱いやすい。すっきりした喧嘩別れができるんです。でも被ばく(や自主避難)の問題について語ると、気…

第4回:自主避難する・しない、選択を迫られた人々『たゆたいながら』〈前編〉(ウネリ・牧内昇平)

本日は、福島県の「中通り」の人びとを描いた作品を取り上げます。福島県はもともと、地形的に三つの地域に分かれています。いちばん太平洋側は原発がある「浜通り」、その内陸部が福島市や郡山市などの「中通り」、さらに内陸で新潟と接している…

第3回: 原発問題を「理解」する『日本と原発』(ウネリ・牧内昇平)

本日は、脱原発に取り組む弁護士の河合弘之氏がメガホンをとった映画について、阿部さんに語ってもらいます。製作・監督が河合弘之、構成・監修が海渡雄一となっています。二人とも、全国各地の原発差し止め訴訟で中心メンバーとして活躍している…

第2回: 福島原発事故は「エンターテインメント」になるのか?『Fukushima 50』(ウネリ・牧内昇平)

東日本大震災からまもなく10年が経とうとしています。原発事故が起きた福島県には、いまだに人の住めない場所もたくさんあり、さまざまな形で被害は続いています。しかし、時間が経つ中で記憶が薄れてきた人、もともとよく知らないという人もいる..

第1回:昔の映画から学べること『原発切抜帖』(ウネリ・牧内昇平)

はじめまして。物書きユニット「ウネリウネラ」のウネリこと牧内昇平と申します。今年の春に首都圏から福島県福島市に引っ越し、パートナーのウネラといっしょに、夫婦で物書き稼業をしています。...