コラー!!!!! オマエら、ネットとかSNSばっかり見てんじゃねー!!!
…て、言ったものの、このマガ9もネットじゃねえかって気もするが、まあいいや。言いたいのは、最近のネットやらSNSの世界、いよいよヤバいことになって来てるねー、ってこと。今に始まったことじゃないけど、デマやら大ウソやらインチキな話から詐欺話まであふれてるし、ややもすると陰謀論みたいなこと言い出すやつらもいて、やれ宇宙人がどうのこうのとか闇の組織がどうのこうのとか、フザケンナー、そんなわけねえだろ〜、棍棒で殴るぞコノヤロー!!
それに、このあいだの選挙もヒドかった。アホみたいなハッタリ動画とかインチキ動画とかあふれてわけわかんないことになって、ニュースのキャスターとかも「いや〜、これからはSNSの選挙ですね〜」とか言い出したり、バカか、そんなもんに付き合ってられるか、勝手にやってろ、コノヤロー、バカヤロー! ムキー!!!
と、一応怒ってみるけど、実は別に怒ってない。この連載を読んでくれている人ならわかると思うけど、人はそこまでネット社会に依存しないからだ。実際に国内外の各地に遊びに行ったら、ネットやSNS情報ではとても知り得ないような、ふざけきった店とかイベントとか無名の天才なんかに遭遇しまくるし、そんな実世界の面白いものなんかが、世界のアンダーグラウンドシーンでは繋がったりしてて、とんでもないことになっているからだ。ただ、やたらと忙しい生活を強いられがちなこの日本社会では、そんなネット・SNS社会に絡み取られがちな人もたくさんるので、それはちょっと危ない。SNS見過ぎで病んできてる人とか見ると気の毒になってくる。
よっしゃ、そうとなったら、SNS中心の社会がいよいよヤバいことになっても、楽勝でのらりくらりとフワッと回避するシミュレーションをしといたほうが良さそうだ。もちろん、ネットやSNSをやめようなんて話ではない。当然普段は使いまくってていいんだけど、いざとなった時にネットなしでも何でもできるっていう準備をしとくのは重要だっていうことだ。さあ、準備だ準備だ!!
去年に引き続き、「防災訓練」の開催が決定!!
てなわけで、そう、防災訓練。去年(2024年)は長野市安茂里というところにあるジローズスモーキービッグマウンテンという山で訓練(という名の野外フェス)が行われた。ちょっとおさらいになるが、去年のテーマは「大災害になって都会がメチャクチャになっても生き延びるどころか即座に遊び続ける練習をしよう」っていうことで、音響機材なども大量に持ち込んで、サバイバルもしつつ三日三晩遊びまくるという、ふざけ切った訓練だった。「どんな状況になっても遊ぶのをやめない」っていう、熱い決意表明みたいな意味合い。詳しくは、以前の記事を参照してほしい。
で、今年は、すでに話した通りネットやSNSの世界もいよいよヤキが回ってきたなってことで、去年のテーマの東京壊滅でも遊び続ける練習に加えて、ネット・SNSが遮断されてもビクともせずに遊び続ける練習。または、ネットなどの規制や管理が厳しくなって機能しなくなった時(日本の場合は自主規制や告げ口、密告など(暗い!)が要因になりそう)にもうまいことかいくぐって、すかさずいろんな人に連絡したり、集合したり、機材集めて大パーティーできるスキルは持っておきたいし、その想定ができてたら平時からも心が豊かになること必至。実際、中国などのネットの管理の厳しい国では、民衆たちはみんなネットを介さないコミュニケーション手段やイベント開催スキルをたくさん持ってて、普段からも実践してる。それに、いま世界的な趨勢はどんどんそのへんが厳しくなっていく社会。よーし、じゃあ我々も「SNSで社会を変える!」みたいなバカな妄想はさっさと捨てて、規制を掻い潜って遊ぶバカ騒ぎの訓練開始だ〜!!!
「極秘フライヤー」作戦!
実は、春頃には今年の防災訓練の開催日時や場所は決まったんだけど、これをSNSで広めたんじゃ元も子もない。今回のルールは、ネットを一切使わずに日時や場所を宣伝すること。で、登場したのが、「極秘」フライヤー。ホッチキス止めされた極小のチラシで、中には「2025年度防災訓練」の字とともに開催日程と場所だけ書かれている。これを会う人会う人に渡して回ったり、知り合いの店にドサッと置いてもらったりと、いろんな手を使ってばら撒く。
しかも、渡すときは、「あ、こういうのあるから、来てよ〜」と、この謎の紙を渡す感じ。完全に悪いことしてるみたいな感じが漂うのがまたいい。何も悪いことしないんだけど。
当初の作戦としては、ともかく先行で情報をばら撒こうってことで、この極秘フライヤーを死ぬほどばら撒き始めたんだけど、いつまで経っても正式なフライヤーができないので、謎にこの不穏な情報だけが広まっていき、日本中で「なんだなんだ!?」ということになってきてる。ヤバい!!
で、もちろん直接の口コミやLINE等での直接連絡(←これはセーフということにした)で伝えまくるので、これがまた意外とどんどん広まっていく。限界はあるものの、この地味に水面下で広がる不気味さがなんか新鮮でいい。
現地組テンションあがる
さて、今回はネットSNS宣伝禁止ルールがあるので、残念ながら場所や日時はここでは明かせないのだが(まさかの去年と同じ場所の可能性すらあり!)、開催される現地のチームのテンションがやたら上がってて、これがまたヤバい。現に、実質的な運営は◼️◼️県の◼️◼️エリアや◼️◼️市の人たちがメインで動いている。っていうか、伏せ字使うと暗黒の社会到来が近い感じの臨場感あっていいな〜。秘密っていうより伏せ字使おう。
ちなみに去年は、大都市圏の人たちのサバイバル力が低すぎてヤバいからなんとかしようってことで、東京からも大量に人が参加した。東京壊滅したとしてもしぶとく生き延びて、さらに遊び続けるっていうことで、便所掘りから草刈りやら焚き火で自炊などしつつ、発電機や音響機材、ステージを作ったりして遊び続けた。
余談だけど、案の定、都会人はやはり舐めてて、普通に都内で遊びに行くみたいに半袖やサンダル、短パンや短いスカートとかで、しかもほぼ手ぶらで山奥の会場までふらっと遊びにきて、散々飲んだり踊ったりしたあと「ところで、寝るのってどうしたらいいんでしたっけ」みたいなやつらが続出して面白かった。コラー、お前ら田舎を舐めてんのか〜!!笑 ところが、そんなナメた都会人たちもなかなかやるもので、キャンプやアウトドアに慣れてる人たちが快適そうに過ごしているのを尻目に、なんだかんだと廃材やガラクタ拾ってきて寝床を作ったり、まぐれで資材置き場の隙間を見つけたりして、うまいこと快適そうに寝たりしていた。たくましい!
そして爽やかな朝を迎えて、小鳥のさえずりとともに手慣れた人たちがコーヒーなんか淹れ始めちゃったりする頃、ボロボロになった都会人たちがゾンビのようにゴミ置き場の隙間から出てきて「だまされた! 2度と来ねえ!」と、手ぶらで東京に走って逃げ帰っていく者もいる一方で、「これじゃ死ぬ!」と、すぐ山を降りてホームセンターに走り、装備を整えて「よーし、これで今夜は快適だぞー」などと準備し始めるやつらも続出。都会人のレベルアップとしてはいい訓練だった。
ただ、災害の時って、都会人が田舎に逃げるだけじゃどうしようもない。その場はしのげたとしても、しばらくしたらのたれ死んじゃう。やはり都会と現地の人の協力関係が重要だ。それに場合によっては地方の街がとんでもないことになった時に東京に逃げ込むシチュエーションだってあるかもしれない。大都市圏にはやたら人も多いし、うまくすれば金も手に入りやすいってこともあるし、都会と田舎ってお互いにないものを持ってるので、そこは上手い協力関係があったらいい。
なので、今回は◼️◼️市なんかの現地組がやたら活発に動いていて、さらに近県の◼️◼️県や◼️◼️県の人たちも遊びに来るみたいだし、なかなかいい感じだ。というか、今年はすでに◼️◼️一帯の人たち主催のイベントっていうぐらいの感じになってきてる。いざという時もいろんな繋がりがあった上で助け合ったり一緒に遊んだりするのが一番いいので、いや、これはいい流れだ!
昨年の会場、スモーキービッグマウンテン。山の主ジローさんが支配する山岳地帯。今年の会場は果たしてもっとすごいところなのか? それとも小規模なところか? はたまたまさかの同じ場所での開催か!?
キャンプ場などではなくただの荒れた山なので、設備皆無。参加者は助け合いつつ自力で生き抜くしかない。とはいえみんな結構余裕で楽しんでた
特別ミッション:“裏山草むしり”
さて、というわけで計画は実世界のみで着々と進行しているわけだが、最大の問題がある。近隣住民対策だ。爆音でのライブやDJもあるので、ここは外せないミッションだ。今年の開催内容に関してはネットNGなので、ひとまず去年の例で血の滲む努力の作戦を紹介してみよう。
昨年の会場、スモーキービッグマウンテンには麓に○○さんという人が住む民家が一軒だけある。で、この人がかなりの頑固オヤジ系の人でなかなか強敵なんだけど、とりあえずこの人に許されればOKだ。というわけで、○○さんの機嫌をどう取るかの作戦開始! 実はこの○○さん、数キロ離れた駅前でステーキ屋さんをやっているので、これはそこに行って機嫌を取るしかないということに。みんなで客として行って儲かってもらって、さらにうまいうまいと褒めちぎれば、どんな頑固オヤジも「そうか? そんなにうめえか?」なんてイチコロに違いない! よーし、この作戦楽勝だ。ってことで、作戦開始。
準備段階で会場作りに行ったとき、人数もそこそこいたんで、みんなでそのステーキ屋に行き、10人ぐらいでステーキ食いまくって「これはうまい!!!」など白々しい大騒ぎ。ただ、たまにウッカリ実務の話が始まって「あのアンプ使えばかなりの爆音はいけるんじゃないですかね〜」とか余計なこと言うやつがいたりしつつも、それを打ち消すように「それにしてもこのステーキはうまい!!」とか言って誤魔化そうとする。が、どうも我々の醸し出すオーラがすでにバレバレなのか、頑固オヤジの○○さんの表情が見る見る険しくなっていく。マズイ!!
この危機的な状況をなんとか打開するために、一緒に来ていた会場となる山の主のジローさんが起死回生の作戦で「いや○○さん、お久しぶりですなあ」と地味に近所付き合いの友好関係を築こうとする見え透いた最後の作戦! よし、これは間違いない! 成功だ!!! …と、思ったら○○さんに「そういや、アンタ最近全然来ねえな」と突っ込まれる。ヤバい、痛いところ突かれた! 実は山の主ジローさん、最近はステーキ屋には全然来ないで隣の蕎麦屋ばかりに通ってるらしく、まんまとそれがバレていてかなり苦しい状況に。しまった、余計なことを言った!
で、すでに絶望的な状況に追い込まれつつあるにも関わらず、ジローさん苦肉の策で「今年もひとつ、若い人たちが音楽かけたりしたいっていうんで…」と、強引に切り出した瞬間に、「ダメだよ、絶対ダメだよ。うるせえんだよ、あれ。絶対ダメだ!!」と一蹴される。しまった、大失敗だ!!!!! と、気まずすぎるので全員そそくさと店外に出ると、ジローさん山の主にもかかわらず頭を抱えて「蕎麦屋通ってるのバレてたか〜」と悔やむ。
いきなり開催が危ぶまれる中、ジローさんが捻り出した策が「草刈作戦」だ。そう、まさに○○さんの家の裏山が放置した草木で荒れ果ててきているので困ってるというところに付け入る作戦。これだ! というわけで、少し日を置いたある時、ジローさんを筆頭に白々しく偶然を装い○○さんの家の前を通りがかり、「おや? 裏山の茂みがだいぶ生い茂ってきましたねえ」なんて話しかけると、出てきた○○さん、「そうなんだよ、どんどんせり出してきちゃって困ってるんだよ。こっちも歳だろ、自分でやるのも大変だしなあ」とのこと。するとジローさん「そうですかあ、じゃあ今日はたまたま人手もあるんで、ちょっと手伝いましょうか?」なんて切り出すと、「ええっ、いいのかい? そりゃ助かるなあ」なんて反応。よし! さっそく、うちら東京組も総出で裏山の薮をどんどん刈ってきれいにしていく。○○さん、見る見るゴキゲンになって来て、後でフラッと様子見に来た時なんか「ご苦労さん。ありがとうな」なんてニコニコして世間話とかしてくる。おお、機嫌良くなってきた!
で、世間話の節々でいろいろ噛ませて行き、「機嫌取り+遊んでいいかのお願い」という極めて高度な最終ミッションの開始(以下、○○さんとの会話)。「いやあ、東京も最近はなにかと物騒なんで、防災訓練とかやっとかないといけないと思うんですよねえ」→「おお、いい心がけじゃねえか」→「ジローさんや○○さんのおかげで長野とも縁があるので、今年はこの山で都会の疲れた若者たちに汗でもかきながら防災訓練かねて気晴らしもさせてあげたいなと思ってるんですよ」→「そりゃいいや」→「山もほったらかすと良くないので、少しは人の手を入れたほうがいいって言いますからねえ」→「ちげえねえ」→「それに、熊なんか来るようになったら大変ですからねえ」→「そうなんだよ、この間なんかうちの畑、熊に荒らされちまったんだよ」→「ええっ、そうなんですか! それはなんとかしないとマズイですね」→「そうなんだよ、なんとかしねえと」→「やはり人が入ってる様子作るのが大事ですよ! 昼は作業して、それで夜は焚き火を囲みながら音楽でもかけちゃったりして」→「そうだな、でも夜はイノシシも出るし気をつけねえとダメだぞ」 …よし!!!! 心が通じた!! これでなんとかなりそうだ!!! ジローさんもこれで「ま、なんとかなるでしょ」とのお墨付き。よっしゃー!!
という感じ。これ、ネタみたいに軽く書いてるけど、ここまでくる道のりは本当に大変で、まさに人間と人間の騙しっこなしのぶつかり合いで数週間数ヶ月かけてここまで来る。いや〜、こういうせめぎ合い、なぜかしょっちゅうやる羽目になるんだけど、こういうのって生きてる上での一番の醍醐味な気がして、なんか好きなんだよね〜。
イベントは深夜まで。というか、去年は24時間音は鳴ってた。しかし、ステーキ屋の○○さんは草刈りでご満悦なので大丈夫。たぶん
いろんな屋台などの出店も多数。居酒屋から雑貨屋さんから食べ物やまでいろいろ。災害時でも瞬時に商店会を出現させて日常を継続するのは重要。本来は電気も水道もガスも何もない山奥での光景とは思えないリラックスぶり
去年活躍したのがこちら、長野人御用達の無敵の万能薬「百草丸」。これ、飲みすぎたりした時ものすごくよく効く。自分もヤバそうな飲み会の時は常に持ち歩いている
◼️月◼️日、◼️◼️山に集結せよ!!!!!
というわけで、2025年度の防災訓練、いよいよ開催が近くなってきてる。いや〜、日時と場所言っちゃいたいな〜、もう開催近いし言っちゃおうかな〜。いや、でもやっぱりダメだ、やめとこ。
今回の趣旨でもある通り、いざとなった時にちゃんと独自に重要情報にアクセスできるってこともとても大切なことだ。「何かあるらしい!!」と気付いてから、そういう情報を知ってそうな人や店などに聞いてみて情報にありつく。これ、これからの時代ほんとに重要。信頼できるのは人だ。なので、この記事を読んでから、どこでいつ開催されるのかを知ることができるかってのも言っちゃえば防災訓練のうち。ちょっとゲームみたいで面白そうでもあるしね。
さあ諸君!! そうとなったら◼️月◼️日、◼️◼️山に集結するしかない! そして便所掘りワークショップから大パーティーまでの「防災訓練」に巻き込まれるしかない〜〜!! そして、ライブ、DJ、上映会、ワークショップ、トークなどなど、出演希望や企画案もいまだったらまだギリギリ間に合う可能性あるので、何かあればお早めに〜。
ええい、べらんめえ! 最後にちょっと手がかり教えちゃう。開催は今月中に行われる。諸君、急げ!!!!!!!
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今年ばら撒かれている極秘資料はこちら。こんなもの出会い頭にポケットにねじ込まれたら否が応でも行かざるを得ない
去年の会場地図はこちら。今年はまたどうなるかわからないけど、こんな感じとイメージしといてもらえばいい。いや〜、楽しいですよ〜!