言葉の海へ
第360回:司法の自殺(鈴木耕)
鈴木耕 -
さすがに開いた口がふさがらなかった。日本の司法が危ないとは思っていたが、ここまでロコツに政府と財界(原子力ムラ)におもねる判決が出るとは…。珍しくぼくが購読している新聞は、すべてが一面トップで足をそろえた。いつもなら東京新…
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第359回:「あの頃」よりもキナ臭い「現在」(鈴木耕)
鈴木耕 -
先日(5月31日)、「マガジン9」主催の『フトコロに憲法 未来に希望』というイベントが開かれた。講師は、伊藤真さん(弁護士、『伊藤塾』塾長)、雨宮処凛さん(作家)、太田啓子さん(弁護士)という超豪華メンバーで、講演とディスカッション…
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第358回:アベノミクスとタリフマン(鈴木耕)
鈴木耕 -
先週(19日)の東京新聞「本音のコラム欄」に、大矢英代さん(おおや はなよ・カリフォルニア州立大学助教授)が「本音のコラムの本音」と題して、とても悲痛な文章を載せていた。筆者の大矢さんとは、あるシンポジウムでご一緒したり、ぼくが司…
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第357回:人を嗤うな!(鈴木耕)
鈴木耕 -
最近、たまたまある場所で、懐かしい歌を耳にした。中島みゆきさんの名曲『ファイト!』である。ぼくは雑誌編集者時代に、何度も彼女にお会いしている。話すととても気さくで、ハッハハハッと豪快に笑う人だった。いまはもう廃刊になってしまっ…
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第356回:歴史を捏造してはいけない(鈴木耕)
鈴木耕 -
言及するのもイヤだけれど、それでも書いておかなければならない。西田昌司という自民党の参院議員の妄言についてだ。めちゃくちゃだ、でたらめだ、リクツになっていない、事実関係を調べていない、歴史捏造だ、歴史修正主義だ、謝罪会見なるもの…
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第355回:「オールドメディア」の使命こそ(鈴木耕)
鈴木耕 -
またイヤな名前を聞かされた。あの立花某(名前を書くのさえ不愉快だ)とかいう人が、この夏の参院選に兵庫選挙区から立候補するのだという。また真偽不明(いや、ほとんどウソまみれ)のフェイク情報をまき散らし、それをまたSNS上で称賛したり…
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第354回:魑魅魍魎、妖怪跋扈の現世界(鈴木耕)
鈴木耕 -
ある雑誌編集部から、書評原稿の依頼があった。本は『全訳 大和怪異記』(福井英一、現代書館)である。これがめっぽう面白い。大和の国、狐狸妖怪の棲まぬところなし。出てくるわ出てくるわ。でも、ここで書評原稿を披露するわけにはいかないから…
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第353回:気持ちが悪いっ!(鈴木耕)
鈴木耕 -
気持ちが悪い、イライラする。新聞を開いてもテレビニュースを見ても、どうにもイヤな感じがする。なんでみんな一色になっちゃうのか。先日(12日)のツイッター(“x”って名称は嫌いだから使わない)で、ぼくはこんなふうに呟いた。五輪に疑義をと…
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第352回:「MAGA」ではなく「MANGA」みたいな(鈴木耕)
鈴木耕 -
「マガジン9」でもお馴染みの映画監督・想田和弘さんが「週刊金曜日(4月4日号)」の巻頭コラム「風速計」で、「米国の変質」と題してこんなことを書いていた。米国で27年間暮らし、永住権も持っていた僕にとっては、信じがたいことが起きつつ…
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第351回:ああ、四月馬鹿っ!(鈴木耕)
鈴木耕 -
この原稿を書いているのは4月1日、いわゆる「エイプリルフール」である。まあ、この日ぐらいは、愉快なウソをついて楽しもう…というわけだ。東京新聞は、毎年この日に「こちら特報部」面を使って、盛大なウソ記事を掲載する。かつては騙されたこ…