言葉の海へ
第377回:ああ、汚れたノーベル“平和賞”(鈴木耕)
鈴木耕 -
今年の「ノーベル平和賞」が発表された。「まさかトランプじゃねえよな」とほんの少しだけ心配していたので、受賞者がベネズエラの反政府活動家のマリア・コリナ・マチャド氏に与えられたと聞いた時、ぼくはホッとしたのだ。しかしその後のニュ…
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第376回:取り巻き・側近・黒幕(鈴木耕)
鈴木耕 -
ぼくの嫌いな言葉に「取り巻き」というのがある。別の言い方をすれば「茶坊主」とか「ゴマすり」ということになるかもしれない。要するに、権力者や有名人の周りに群がっている人間たちのことである。旧い記憶の中に、その言葉のイヤな思い出が…
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第375回:狂詩曲『自民崩壊序曲』、指揮者は……(鈴木耕)
鈴木耕 -
10月4日、ぼくは暗澹たる気分で、テレビを観ていた。テレビは「史上初の女性総裁誕生」と囃し立てていた。しかしぼくは「史上初の極右首相の誕生」が言い方としては正しいと思う。現在の野党の分裂状態からして、自民党総裁が「新首相」に選出さ…
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第374回:参加できない選挙だけれど……(鈴木耕)
鈴木耕 -
ようやく少し涼しくなった。しかし、今年の夏はすさまじい暑さだったなあ……と、去年もその前の年も同じことを言っていたような気がする。つまり異常気象が毎年のことになってしまったのだ。とすれば、今年起きたことは異常気象ではなく現代の普…
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第373回:新・赤狩り(トランピズム)、そして日本(鈴木耕)
鈴木耕 -
トランボという人物がいた。ドナルド・トランプではない、ダルトン・トランボである。いわばトランプの対極にあるような人物だった。冷戦時代、1950年代のアメリカ、ジョセフ・マッカーシーという反共意識に凝り固まった上院議員が煽りに煽って、…
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第372回:さらば石破氏、だがその前に(鈴木耕)
鈴木耕 -
石破首相がついに「退任表明」をした。あれだけ党内から「辞めろコール」が響きわたれば、まあ、並の神経の持ち主だったらとても平静ではいられない。石破さんも普通の人だったというわけだ。でも辞めると決めたなら、もう怖いものはないだろう…
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第371回:米国と日本、「赤狩り」と「反日狩り」(鈴木耕)
鈴木耕 -
アメリカという国は、このまま行ったらほんとうに沈没してしまうのではないかとぼくは思っている。「汚い爆弾」という言葉がある。そのもっとも象徴的な爆弾が核兵器である。一度使ってしまえば、放射性汚染物質は長い時間をかけて、生き残った人…
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第370回:再び、週刊新潮「ヘイトコラム」について(鈴木耕)
鈴木耕 -
このコラム(第368回)でも書いたけれど、ぜひもう一度、触れておかなければならない件だと思う。出版界で長い間仕事をしてきたぼくとしては、ほっとくわけにはいかないのだ。週刊新潮の「差別コラム」事件と、その後遺症についてだ。いまさら著…
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第369回:高校運動部と寮生活(鈴木耕)
鈴木耕 -
それにしても物凄いのは、沖縄の高校野球熱。甲子園、沖縄尚学と日大三高の決勝戦の際には、沖縄の街からほぼ人影が消えていたとメディアは伝えていた。それを示すようなSNS上の投稿もたくさんあった。沖縄尚学優勝の歓喜の瞬間には、沖縄中に…
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第368回:週刊誌「差別コラム」事件(鈴木耕)
鈴木耕 -
8月15日、「戦争を振り返る」というマスメディアの一斉報道は、とりあえず終息した。大切なものも、どういう意図か分かりかねるような記事や番組も含めていろいろあったけれど、ぼくはそれなりに注意して読んだり見たりした。中では、NHKのド…


