先日の7月19日と20日、わたしはまた、政府に逆らうことに参加してきました。
「非戦を選ぶ演劇人の会 ピースリーディング 引き返せない夏」
ピースリーディング、朗読劇です。
「9人いる!~憲法9条と沖縄2017~」(作・演出 宮城康博)「『反戦』落書きのススメ」「戦場イラクからのメール」(作・演出 坂手洋二)、この3作をリーディングしました。
参加した俳優は24名。所属も思想信条も様々ですが「戦争だけは絶対にNO!」という旗のもとに集まった役者さんばかりです。出演ということでチラシに名前が載っているのに現実には参加しなかった方もいて、もしかしたら所属事務所から何か言われた? とも思われました。
「俳優やタレントは宗教と政治に関して発言などしない方がいい」という暗黙の了解は、今も、はっきり根強くあると思います。
元々、政治のことを詳しく理解していないわたしですが、それでも、2011年3月11日以降、「この国は国民に本当のことを教えない」「この国は国民を守ってはくれない」ことに気づきました。大手新聞も国営放送も民放も、メディア全体が大きな力に支配されていて、真実など教えてはくれないのだと。
「事実が知りたい…」。知りたがり屋のわたしは動きはじめました。知りたい情報はどこのどこにあるのか。「たね撒きジャーナル」「IWJ」「DAYS JAPAN」「Our Planet-TV」「ラジオフォーラム」「デモクラTV」「ビデオニュース・ドットコム」「飛べ! サルバドール」、これらの番組をiPhoneに落として繰り返し聴いてきました。小出裕章さん、広河隆一さん、神保哲生さん、宮台真司さん、岩上安身さん、孫崎享さん、矢部宏治さん、アーサー・ビナードさん、永田浩三さん、この方々を追っかけるようにして聴き続けています。
聴いていて知らなかったことは、その言葉をチェック、調べて調べて調べる。だから、毎日の学習時間は増していくばかり。16歳、高校1年で学校をやめて役者になってからの空白を埋めていくかのように「学習」することが楽しくて楽しくて。朗読の中で知った事実、自分が読んだフレーズに身体が反応して驚きました。
例えば、「少しも報道されないけれど、沖縄から派遣された海兵隊員がファルージャ住民虐殺の主役なの。三分の二が沖縄から出撃してるの。オジイ・オバアが海岸で、海上基地建設を阻止する座り込み闘争を始めてる…。日本でファルージャにいちばん近いのは辺野古のオジイ・オバアだとわたしは思う」
そして、このセリフ「三人の無事救出に全力を挙げる。日本でできることは最大限するって小泉さんは言うけれど、『撤退する理由がない』『テロリストの卑劣な脅しに乗ってはいけない』って、これ、つまり見殺しにしても仕方がないってことでしょ」
客席には、上演後にアフタートークされるゲストの高遠菜穂子さんがいるのです。2004年イラク日本人人質事件で人質となったあの・高遠菜穂子さんが。書かれてあることを声にし、表現するのが、この場でのわたしの役割で、ただ読めばいいのですが、これはとても緊張することでした。わたし自身が問われると感じてしまって、いやむしろ、自分が自分に冷たく問い、観察しているそんな感じ(うまく言葉にできない)。
今日、矢部宏治さんから連絡をいただきました。それぞれがベストセラーになった『本当は憲法より大切な「日米地位協定 入門」』『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』に続いて、『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』という本が、8月中旬に発売決定したとのこと。
日本は実は独立国ではなく、米政府との密約に縛られている。たとえ総理といえど「日米地位協定」のシナリオ通り動いている。先の3冊どれもが「目から鱗!」の連続でしたが、今回の「知ってはいけない 隠された日本支配の構造」も驚きの連続。「ぼうごなつこ」さんが描いた漫画が実に分かりやすくて「3分で日本の闇がわかる」というフレーズにも納得。漫画を載せてもいいと許可をいただきましたので、ご覧ください。
昨日、ルポルタージュ作家・鎌田 慧さんからいただいたメールにこう書いてありました。
「暑いですね。まだ、沖縄です。辺野古の埋め立て工事は中断しています。――市民バスは県庁前から朝5時出発です。4時起きで行きます。反逆老人は死ぬまでがんばるんです」
鎌田さん、なんて、カッコいい!
「安倍はやめろ!」コールにブチキレた、あのソーリが嘘に嘘を重ねている国会での質疑、うんざりですが、悪口言ったり、うんざりしている時間はもったいない。やっぱり、自分にできることをしっかり、一つひとつ。
信頼・敬愛する「反逆者」たちと一緒に、2017年「引き返せない夏」も自分らしく「発熱」していたい。