3・11を考え続ける(水島さつき)

 岩波書店さんより恵投いただいたブックレット『3.11を心に刻んで 2018』(岩波書店編集部)の、付箋がついたページを開いたら、鈴木邦男さんのページが開かれました。「したり顔の分析や原因探しはいらない」と書かれたその一文に、鈴木さんの静かながら強い怒りを感じました。この「3.11を心に刻んで」シリーズ、webでずっと連載を続け毎年ブックレットにもまとめられており、今後も続けていく企画なのだそう。商業ベースに乗らなくても「続けること」の意義を改めて感じます。

 同シリーズの『3.11を心に刻んで 2016』には、マガ9連載人の木内みどりさんも、寄稿を寄せています。収録されたエッセイは、「木内みどりの発熱中!」第24回「11歳の少年と」にも詳しく書かれてたエピソードが元になっていました。

 ブックレットを読むと同時に、マガ9の過去のコンテンツを読み返していたら、意識があっという間に当時に引き戻されて、数時間が経てしまっていました。いけない、これでは「こちら編集部」の原稿がまとまらない…。ということで、たくさん考えたことがあったので改めて、過去のコンテンツと共に、紹介する機会を作りたいと思っています。

 そして東京電力福島第一原発事故の裁判や最新の放射線調査の結果など、新たな情報や動向についても、また発信していきたいと考えています。マガ9にとって「3・11」のことは、憲法9条のことと同様に重要なイシューです。微力でもしつこく続けていきたいことです。

(水島さつき)

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