とても愉快な本に出会った。
「マガ9」でも「木内みどりの『発熱中!』」というコラムをお書きになっている木内さんの、なんとも不思議な“画集”です。
サブタイトルの「コーチはTwitter」で分かるように、ツイッターなくしてはできなかった本です。つまり、毎日1枚、ツイッターに投稿していったら、こんなふうになりました…という画集なんです。
始まりは娘さんのひと言。「お母さん、鳥の絵、描いてよ」
そこで描いたら、娘さんが吹き出した。「お母さん、あのね、鳥って、足は2本だよ」 ぎょぇぇぇっ! 私が描いた鳥は、4本足だった…。
娘さん「あのさ、毎日、描いてよ。毎日、笑いたいから、あはは~」
で、木内さん、1日1枚、描くことになった、というわけです。
すぐに飽きてしまうだろう、という当初の思いは見事に外れ、描くうちに絵の楽しさに目覚めてしまった木内さん、葉書を買い込んで、毎日1枚、描き続けることになりました。
言い古された格言ですが「継続は力」なのですね。木内さん、ボールペンから鉛筆、クレヨン、筆…と、用具も進化。次第に“画伯”の域に達します。ほんとうに、すごいのですよ、これが。
読者は、絵に付された短文を楽しみながら、どんどん上達し楽しくなっていく絵に驚きます。
俳優をしながら、社会的発言を行い、反原発集会の司会もし、さまざまな人に出会ってwebラジオ「木内みどりの小さなラジオ」を主宰し、その上にこんな本まで作っちゃった。その行動力にはただただ感服です。しかもこの本、オールカラー216ページで、たったの500円(+税)! うーむ、太っ腹の木内さん。
参りました! 大推薦の1冊です。
(鈴木耕)
「私にも絵が描けた! コーチはTwitter」(木内みどり/小さなラジオ局出版部)
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