島の未来の姿は、自分たちで決める──石垣市住民投票を求める訴訟(西村リユ)

 沖縄県にお住まいのマガジン9サポーターのお1人から、こんなメールが届きました。「日本初の判決が出るよう世論の後押しをして欲しい」。

 「日本初の判決」が出るかもしれないと注目されているのは、沖縄・石垣島の若者たちが中心になって進めてきた、石垣市に住民投票の実施を求める訴訟です。
 昨年11月、三上智恵さんがコラムでもレポートしてくれていたように、石垣島では数年前から、陸上自衛隊ミサイル部隊配備計画が進められてきました。住民の意思を置き去りに進行する計画に「待った」をかけようと、地元の若者たちが「石垣市住民投票を求める会」を立ち上げて、市に住民投票実施を請求するための署名運動をスタートさせたのです。
 署名は順調に集まり、昨年12月、「求める会」は石垣市有権者の約4割にあたる1万4263筆の署名を提出して市に直接請求を行いました。しかし、これを受けて市が提案した住民投票条例案は、今年2月の市議会で否決。6月にも野党市議によって住民投票条例案が提案されたもののやはり否決。いまだ住民投票は実現されていません。
 石垣市の自治基本条例28条には「有権者の4分の1以上の連署をもって、市長に対して住民投票の実施を請求できる」「市長は請求があったときは所定の手続きを経て住民投票を実施しなければならない」との定めがあります。しかし市は、条例案が市議会で否決されたことをもって「署名の効力は消滅した」と主張しているのだそう。今年2月からは、すでに自衛隊駐屯地の建設工事もスタートしています。
 こうした状況を受け、「求める会」は今年9月、市に住民投票実施の義務づけを求める行政訴訟を那覇地裁に提起したのです。

 このような、住民投票の実施義務づけを求める訴訟は「全国でもおそらく初(弁護団)」とのこと。義務づけを認める判決が出れば、まさに「日本初」ということになります。
 ミサイル部隊配備計画そのものへの賛否を置いたとしても、有権者の4割が住民投票に賛成している現状がある以上、その声を無視したままで工事が進められていくのは、どう考えてもおかしいと言わざるを得ません。そして、辺野古や高江にも共通するその「おかしさ」をきちんと指摘していかなければ、今後もっと多くの場所で同じようなことが起こっていく可能性が高いでしょう。
 11月19日(火)には、那覇地裁で訴訟の第1回口頭弁論が終了。12月24日(火)に第2回口頭弁論が予定されており、そのまま年内に判決が出る可能性もあるとのことです。
 「求める会」ではホームページなどを通じて、訴訟費用のカンパを呼びかけています。また、ネット上での署名呼びかけも継続中。わずかでも、支援の声を広げていきたいと思います。

(西村リユ)