7月の各メディアの世論調査で、岸田政権の支持率が「わずかながら上がった」ことが報じられていました。もちろん、それでもまだ20％台、政権として「支持されている」とはとても言えませんが、上がるような理由も思い当たらないし、あれだけ批判を集めた「裏金」問題だって何一つ解決していないのに、なぜ？ と首をかしげてしまいました。
振り返ると、近年の政治はいつも、「政策や事件、政府の対応に対して批判の声が上がる」→「きちんとした説明や再発防止策もないままずるずると時間が過ぎる」→「なんとなくうやむやになり、関心が薄れる」→「選挙では批判を受けていたはずの与党が勝つ」→「そしてまた新たに問題が起こる」……の繰り返し。
たとえば、第二次安倍政権時代の「桜を見る会」の問題、「モリカケ」問題と公文書改ざん、集団的自衛権行使の容認と安保法制の強行採決。菅政権下では日本学術会議の会員任命拒否問題があり、コロナ対応や東京五輪の開催にも大きな批判が集まりました。岸田政権になってからは、安倍元首相の「国葬」問題、敵基地攻撃能力の保有と「安保三文書」、そして旧統一協会問題……。
いずれも、そのときにはそれなりに（ときにはかなりの）批判の声が上がったのに、気付けばなかなか話題にも上らないように。今回の「裏金」問題も、このままだとそうなっていくのかもしれません。今年5月にはこんな世論調査結果（次の衆院選で「政権交代」のぞむ人、「自公政権の継続」上回る）もあったのですが、果たして今同じ調査をやったらどうなることか……と思ったりもします。
もちろん、すべての問題にずっと関心を持ち続けることはできません。でもせめて、たくさんの人たちが「おかしい」と感じたはずのいろんな問題を、「なかったこと」にはしたくない。その「おかしい」という思いを、次の選挙の結果に、きちんと反映させたい。
ということで、次なる選挙に向けて「備忘録」を始めてみようと思います。最近の政治で、自分が「許せない」「おかしい」と思ったことを、その理由とともに書き留めておく。編集部スタッフからだけでなく、SNSなどを通じて（たとえば「#なかったことにさせない」なんていうタグで）読者の皆さんからも声を集められればと考えています。
ただいま準備中ですが、ぜひご協力ください。
さて、来週8月14日（水）は、マガ9の更新はお盆休みをいただきます。次回更新は21日（水）となります。とにかく暑い暑い夏、お休みの方もお仕事や学校の方も、どうぞお気を付けて。
（マガジン9編集部）
