2025年12月1日
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渡辺一枝

渡辺一枝
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わたなべ・いちえ:1945年1月、ハルピン生まれ。1987年3月まで東京近郊の保育園で保育士として働き、退職後は旧満洲各地に残留邦人を訪ね、またチベット、モンゴルへの旅を重ね作家活動に入る。2011年8月から毎月福島に通い、被災現地と被災者を訪ねている。著書に『自転車いっぱい花かごにして』『時計のない保育園』『王様の耳はロバの耳』『桜を恋う人』『ハルビン回帰行』『チベットを馬で行く』『私と同じ黒い目のひと』『消されゆくチベット』『聞き書き南相馬』『ふくしま 人のものがたり』他多数。写真集『風の馬』『ツァンパで朝食を』『チベット 祈りの色相、暮らしの色彩』、絵本『こぶたがずんずん』(長新太との共著)など。

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第95回 福島歴史とエネルギーツアー報告(1)〜常磐炭鉱を訪ねて〜(渡辺一枝)

10月31日~11月2日の2泊3日で、「紅葉を見に行こうよう!」と称して、福島県内の発電の歴史を学ぶツアーを行いました。その報告です。私は2011年8月から福島に通い、東京電力の原発事故がもたらした影響を見聞してきましたが、私が見たことを他…

第94回:原発事故をめぐる5つの裁判傍聴記「私たちの生活を、もうこれ以上壊さないでほしい」(渡辺一枝)

9月は1日に東京地裁、2日に大阪高裁、17日は東京地裁、18日も東京地裁、19日は仙台高裁と立て続けに裁判傍聴に通った。どの裁判も東京電力福島第一原発事故由来の裁判だ。9月中に私が傍聴したものだけでも5件あり、この他にも福岡、大阪、金沢…

第93回:「シネマ・チュプキ・タバタ」へ(渡辺一枝)

TVでは、防水ジャケットに防水ズボン、雨傘を差したアナウンサーが、なぜか少し嬉しそうな顔をして台風接近の報を伝えていた。「何もこんな日に出かけなくても」と不服げに言う夫の声には耳塞いで、傘を差して家を出た。駅までの道は通勤の人たち…

第92回:8月の記憶と『よみがえる声』(渡辺一枝)

雨が降らず大地が乾きっぱなしと思っていたら、ラジオの天気予報が明日は雨と報じていた。翌朝目覚めたら予報通りに外は小糠のような雨で、郵便受けにはビニール袋に包まれた朝刊が入っていた。販売店のこんな気配りを嬉しく思い、でも同時に、破…

第91回:大鹿村へ──ウーテさんとの出会い(渡辺一枝)

長野県の下伊那郡にある大鹿村へ行ってきた。村に住む友人スマ子さんに呼ばれてのことだった。スマ子さんからの招きは、彼女が主催している「森のこかげでどんじゃらホイっ!」祭りで、私に「戦争」の話をして欲しいということだった。祭りは数年前か…

第90回:惠子さんとの旅──南相馬・小高「あちこちに、見えない墓標が立っている」(渡辺一枝)

6月19日~21日の3日間、福島県南相馬市から避難して、滋賀県大津市で暮らす青田惠子さんをお誘いして被災地ツアーとほぼ同じコースを巡りました。惠子さんの布絵に惹かれて、「青田惠子 布絵展」を催したのは2022年の秋でした。いつも「トークの…

第89回:トークの会「福島の声を聞こう!」vol.46報告(後編)「社会の過ちから私たちは何を学び、どう生かしてきただろうか」(渡辺一枝)

2022年7月27日の行政協議の時のことだ。私たち(TEAMママベク)が「いわき市の財産として私たちの土壌のデータを、未来に生かしてください。国に権利を主張してください。市民に知らせてください」と発言したのに対して、除染対策課の担当者…

第88回:トークの会「福島の声を聞こう!」vol.46報告(前編)「『科学的知見』は、本当に子どもを守るためのものなのでしょうか」(渡辺一枝)

2012年3月から続けてきた「トークの会 福島の声を聞こう!」、6月23日に開催した会で46回目になりました。今回のゲストスピーカーは、福島県いわき市の千葉由美さんです。由美さんのお話、その活動の中身と共に活動のあり方もとても示唆に富み…

第87回:2024年5月、再びの被災地ツアー報告「自分の終わり方をどうするかを、いつも考えます」(渡辺一枝)

4月5日~7日に今年の春のツアーに行ってきましたが、その後に「私たちも行きたいので是非」とお声がかかり、5月24日~26日でまた被災地ツアーに行ってきました。当初は4人で計画していましたが、出発1週間前にキャンセルが一人出て参加者は3人…

第86回:2024年春・被災地ツアー報告──「物」が語りかけ、「ことば」が見せる情景(渡辺一枝)

双葉駅前のロータリーを回りながら、案内してくれる今野寿美雄さんは、オリンピックの聖火リレーがここを走ったことと、すぐ目の前の大きな建物は双葉町役場の仮設庁舎だということを説明してくれる。仮設とはいえ相当額の費用が費やされている…