第2回:署名の締め切り迫る! 横浜のホタル生息地・瀬上沢を開発から守ろう(横浜みどりみらい実行委員会)

左)鶴巻拓(つるまき・たく)横浜市港南区出身。会社員。幼少の頃より瀬上沢のすぐそばで育つ。祖母と手をつないで見た蛍、父との栗拾い——日本の原風景である瀬上沢を、子どもたちに残すために活動中。趣味は登山。
右)安田晃浩(やすだ・あきひろ)佐賀県出身・東京育ち。会社員。人の暮らしと森や畑が隣り合っている横浜市の自然が好き。この活動をとおして瀬上沢の自然を未来に残し、横浜市全体の自然を守る市民ネットワークを作っていきたいと考え中。

 横浜からこんにちは! 「横浜のみどりを未来につなぐ実行委員会」(通称 横浜みどりみらい実行委員会)の“つるちゃん”こと鶴巻拓と“やっすん”こと安田晃浩です。僕たちは「横浜のみどりを未来につなぎたい」という市民の声を横浜市に届けるため、「住民投票」実施に向けて日々奮闘しています。今回は『マガジン9』連載2回目です。

今日も街宣!

 僕たちはほぼ毎日、横浜市内の駅前やスーパーマーケットの前で署名を集めています。JR港南台駅・東戸塚駅、金沢文庫駅(京急線)、センター北駅(横浜市営地下鉄)などで、署名集めを定期的に実施しています。

 署名を集めていると、みなさんから

 「緑はやっぱり守りたいわよね」
 「応援しています!」「頑張って!」
 「住民投票って普通の選挙より面白そうだね、これはやる意味あるよ」

 など、あたたかい応援やご意見を多くいただき、とても励みになります。実際に街頭宣伝に協力してくださるボランティアの方も増えており、心強い限りです。

 街宣はもっと多くの場所と時間で開催したいのですが、まだまだ人手が足りず、満足にはできていない状態です。もしこの記事を読んで「ちょっとでも参加してみたいな」と思ったら、横浜市民でも、そうでなくても大歓迎です! 12月10日の最終日まで参加してくださる方を募集しています。※街宣スケジュールはFacebookで毎日更新中。

「住民投票」を実施して市民の声を届けよう

 なぜ僕たちが署名を集めているのかというと、横浜市栄区上郷町にある瀬上沢地区の緑地開発計画について是非を問う「住民投票」が実施できるよう、新たな条例の制定を横浜市に請求しているからです。

 計画がある瀬上沢は、横浜最大のホタルの自生地として知られ、オオタカ、コサギ、カワセミなどの野鳥、蝶や昆虫類など多様な生き物が暮らす自然の宝庫です。開発可否の決定権は横浜市長にありますが、横浜市民有権者の50分の1以上(約6万人以上)の法定署名を集めることで、住民投票条例の制定を横浜市に求めることができます。12月10日の署名終了までラストスパートをかけているところです!

開発計画地

6万人のハードルは高い

 署名を開始してから、「横浜市民以外は署名できないの?」「オンライン署名があればもっと広がるのに」と多くの声をいただきました。実は条例制定請求の署名ルールは厳しく、しかも2ヶ月で6万人の署名を集めることは、かなりハードルが高いのです。

 署名集めのルールをを少し説明すると…

 1.「受任者」(署名を集められる人):満18才以上の横浜市民で、「条例制定請求代表者」から委任を受けた人。
 2.「署名者」(署名できる人):満18才以上の横浜市民で、「受任者」と同じ区の住民が対象。横浜市は18の行政区に分かれています。
 3.署名の内容:氏名、住所、生年月日、署名日、捺印(三文判、拇印でも可)。いずれも直筆になります。

 「受任者」が「署名者」本人から署名を直接集めることが必要で、回覧や郵送での署名集め、オンライン署名もできません。僕たちもこの活動を始めるまで、条例制定の署名がこんなに大変だとは知りませんでした。

 現時点で、実行委員会に集まっている署名は約8,000筆。主に実行委員会が横浜市内の駅前やイベント会場などで直接集めた署名です。ほとんどの署名簿がまだ「受任者」の手元にあるため、最終的な数字は署名終了の12月10日を過ぎてからでないとわからないのです。

広がり始めた活動の輪

 けれども、活動が広がってきていると手応えを感じています。

 受任者の数は約4,200人にまで増えています。署名ができる「署名スポット」は、横浜市内のカフェや飲食店、コミュニティスペースなど100ケ所を超えました。

 学生ボランティア、ヨガ、コミュニティスペースやお寺でのイベントなど、コラボレーションの輪も広がっています。

 市外や神奈川県外、そして海外からも応援の声が届いています。先日、イギリスの環境活動家で元ブリストル市長のジョージ・ファーガソン氏が開発予定地を訪れ、

 「ブリストルが素晴らしいまちになったのは、リーダーシップが良かったのではなく、市民がとても優れていたからです。私がしたことは、市民にただ許可を出しただけなのです。横浜という大都市に、瀬上沢のような美しい自然があることは貴重です。皆さんのまちですから、皆さんが主体的にアクションに取り組んでいって下さい。明日『夢』が実現できなくても諦めないで下さい。まず第一歩が大事なのですから」

 と、瀬上沢保護の重要性を訴えると同時に、励ましのコメントをいただきました。


瀬上沢を訪れたファーガソンさんと

 SNSでは、俳優の浅野忠信さん(横浜のご出身)や鶴田真由さん(鎌倉のご出身)も瀬上沢について発信してくれて、うれしくて驚くと同時に励みになっています。

最後のお願いです

 僕たちは、市民一人ひとりの力を信じています。市民の声が反映されるよう「変革」に力を貸して下さい。

 署名最終日まで走り切るために、皆様に最後のお願いです。

横浜市民の方:
•市内の駅前やスーパー、イベント会場などで僕たちを見かけたら、署名をお願いします!
•市内のカフェや飲食店など、署名集めに協力してくださっている「署名スポット」で署名をお願いします。

 「受任者」の方、「署名スポット」を提供してくださっている方:
•「受任者」ひとりが20筆集めれば約8万筆になり、6万筆を大きく超えます。
•SNSで当日の署名可能時間や署名可能な区を発信して下さい。ハッシュタグは、#瀬上沢 #savesegami でお願いします。これから署名をしたい人が情報収集しやすくなります。

横浜市民以外の方
•このブログを広めてください。
•SNSで瀬上沢に関する投稿の拡散をお願いします。

子どもたちにみどりをつなごう

 瀬上沢の緑地は、都市化が進む横浜に残された最後の大自然の一部です。横浜市の緑地の割合は人口増加とともに減少し、1970年は約50%だったのが、2014年では28.8%まで減ってしまいました。横浜市では少子高齢化が進んで空き家率も1割を超えています。

 そんな今、山を削って谷を埋め、宅地を造って大型商業施設を建設することが必要でしょうか? 僕たち実行委員会は横浜のみどりを未来につなぐため、代替案として、横浜市の特別な税金「横浜みどり税」を利用して開発予定地を買い上げてもらうことも横浜市に求めています。

 最後に、横浜みどりみらい実行委員会が制作した映像「せがみざわ」をご覧ください。横浜生まれのシンガーソングライター雅紀与さんの歌に乗せて、瀬上沢の自然を感じることができます。映像の中に出てくるように、瀬上沢の自然の中で草笛を吹く子どもたちの姿がいつまでも続くことーーそれが僕たちの願いです。

横浜みどりみらい実行委員会

【ウェブサイト】
http://livegreenyokohama.com

→受任者登録はこちら

【署名の概要】
■実施期間
2017年10月23日(月)〜12月10日(金)
(本署名は、9月15日に開始しましたが、衆議院の解散・総選挙中は地方自治法により署名活動が禁止となったため、10月23日に再開しました)

■進捗状況(11月末現在)
・受任者数 4,200人(署名を集める人。横浜市に住民票のある有権者)
・「署名スポット」数 100ケ所 (横浜市内のカフェや飲食店、コミュニティスペース、病院、音楽教室、保育園、アパレル店舗、美容室、イベント会社など)

横浜のみどりを未来につなぐ 実行委員会
「横浜のみどりを未来につなぐ実行委員会」は、横浜市の緑地が年々減っているなかで、上郷・瀬上沢開発からみる横浜市の緑政策・都市計画に疑問を持ち、残された横浜市の希少なみどりを未来に引き継いでいきたいと考え、様々な立場や視点を持った横浜市民の有志が集まったグループです。「横浜市に残る貴重な自然を次世代に残し、豊かな生態系と文化を子どもたちの世代に引継げるように、自然とともにある地域を市民が主体となって創っていく」ことを目的に活動しています。