2005年に「マガジン9条」としてスタートしたマガジン9。その17年のアーカイブから、編集部スタッフが「もう一度読んでもらいたい」と思う厳選コンテンツと、そこから選んだ「伝えたい言葉」を、折に触れてご紹介していきます。社会の状況や空気は変わっても変わらないこと、気づかないうちに変わってしまっていること……「このときはそうだったっけ」と思い返したり、「今も全然変わらないな」と驚いたり、立ち止まって振り返ってみることの意味は小さくないと思います。「いいな」「共感できるな」と思う言葉があったら、ぜひ全文を読んでみてください。
第1回は、記念すべき「マガ9対談」第1回として掲載された、森永卓郎さんと雨宮処凛さんの対談より、森永さんのこんな言葉を。いつのまにか当たり前のようになってしまった「経済格差」はどのように生まれたのか、どうしてそうなってきてしまったのか、改めて考えてみませんか。
私は、みんな同じ人間なんだから、他人のことも考えましょうよ、と思います。根っこのところは全部そうなんです。「自分のことしか考えない」のは、すごく人間的に貧しい人たちだと思います。
──森永卓郎さん(経済学者)。作家・雨宮処凛さんとの対談より(2007年9月26日)
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●その1「こうして日本は格差社会になった」
年収120万円以下で暮らすということ/日本人の意識は、いつから変わったのか?/新自由主義は、どのように日本に入ってきたのか/自分の利益優先「新古典派経済学」/労働者は人ではなく、いつでも取り替え可能な労働力/構造改革を大歓迎する人たち (2007年9月26日掲載)
●その2「国民はどこへ向かっていくのか」
国民が熱狂し支持した小泉内閣/プレカリアート運動と大衆/社会保障制度は、どこに向かうのか?/自殺と貧困問題の深い関係/再チャレンジやセーフティネットの嘘/このままでは社会の再生産ができなくなる (2007年10月3日掲載)
●その3「9条は、格差に対してどう役に立つのか?」
貧乏人は兵士予備軍/年収100万なら、「希望は戦争」/人間が、完全に人間でなくなる「戦争」/格差社会の中、9条はどう役に立つのか (2007年10月10日掲載)