2024年6月17日
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想田和弘

想田和弘
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想田和弘(そうだ かずひろ): 映画作家。1970年、栃木県足利市生まれ。東京大学文学部卒業。スクール・オブ・ビジュアル・アーツ卒業。93年からニューヨーク在住。BGM等を排した、自ら「観察映画」と呼ぶドキュメンタリーの方法を提唱・実践。監督作品に『選挙』『精神』『Peace』『演劇1』『演劇2』『選挙2』『牡蠣工場』『港町』『ザ・ビッグハウス』などがあり、海外映画祭などで受賞多数。最新作『精神0』はベルリン国際映画祭でエキュメニカル賞受賞。著書に『なぜ僕はドキュメンタリーを撮るのか』『観察する男』『熱狂なきファシズム』など多数。

第126回:梅雨空に思うこと(想田和弘)

牛窓は梅雨空が続いている。じめじめした天気がこう何週間も続くと、つい太平洋高気圧の到来を切望したくもなる。しかし、先日散歩中、ふいに降り出した小雨の中を早足で歩きながら、「毎日たくさん雨が降るのに、よくも水が尽きないものだ」と思…

第125回:差し迫る福島第一原発原子炉倒壊の危険性:森重晴雄氏の警告を聞け(想田和弘)

ここのところ、森重晴雄氏のフェイスブック投稿から目が離せない。森重氏は、原子力プラント設計や耐震構造の専門家で、伊方原発3号機の原子炉の据え付き責任者も務めたという技術者である。彼によると、福島第一原発一号機の圧力容器を支えてい…

第124回:議論するな、とにかく試せ(想田和弘)

ここのところ、新作ドキュメンタリー映画『五香宮(仮)』の編集に没頭している。五香宮は、牛窓にある古くて小さな神社である。2021年に撮影を始めたきっかけは、五香宮の敷地で暮らしている20、30匹の猫たちにある。飼い主のいない猫たちの保護…

第123回:AIに潜む「監視ビジネスモデル」。タダほど高いものはない。(想田和弘)

先日、朝日新聞の電子版で「ChatGPT、何が問題か 元グーグル社員『非常に無責任で無謀』」と題する記事を読んで、なるほどそういうことかと、得心した。元グーグル社員で元ニューヨーク大研究教授のメレディス・ウィテカー氏へのロング・インタビ…

第122回:WBC出場のチェコの選手たちに思うこと(想田和弘)

先日、WBCの日本vsチェコの野球の試合が配信で生中継されていることを知った。テレビを自宅に置いていない僕は、莫大な放映権が発生するドル箱のスポーツ中継もネット配信されるようになったのかと驚いて、画質等に対する好奇心もあり、ちょっと…

第121回:「言語道断」なのは岸田首相の差別的姿勢と政策である(想田和弘)

荒井勝喜・首相秘書官が2月3日、オフレコを前提とした記者団の取材に対して、LGBTQや同性婚について「隣に住んでいるのもちょっと嫌だ」「秘書官室もみんな反対する」「同性婚を認めたら国を捨てる人が出てくる」などと発言した。岸田文雄首相は…

第120回:「非暴力抵抗」という武器(想田和弘)

NHK Eテレ「100分de名著」という番組で、ジーン・シャープの著書『独裁体制から民主主義へ』(ちくま学芸文庫)が特集されている。シャープは、非暴力抵抗運動の理論と方法を説いた米国の政治学者である。1回25分の番組を、4週にわたっ…

第119回:コロナ禍の終わりとは(想田和弘)

拙作『精神0』(2020年、観察映画第9弾)が来年1月4日からフランス全土で劇場公開されることになった。それに先立ってパリでレトロスペクティブ上映が行われることになったので、妻でプロデューサーの柏木規与子とともに渡仏した。同時にクロア…

第118回:水道橋博士参議院議員の休職と議会の多様性(想田和弘)

れいわ新選組の水道橋博士参議院議員が、うつ病のため休職することになった。ソーシャルメディアでは、「職務が担えないなら辞職すべき」「休むなら給料を返上しろ」などという声も聞かれる。しかし、人間誰しも、調子が良いときもあれば、悪い…

第117回:最高裁判事国民審査の在外投票 改正法案が閣議決定されたけれど(想田和弘)

最高裁判所の裁判官の国民審査で、海外に住む日本人も投票できるようにする法案が、10月14日に閣議決定された。今年5月25日に下された最高裁大法廷の判決を受けて、ついに日本政府が重い腰を上げたのである。5月の判決で最高裁は、一審、二審に…