2024年11月27日
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雨宮処凛

雨宮処凛
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あまみや・かりん:作家・活動家。2000年に自伝的エッセイ『生き地獄天国』(太田出版)でデビュー。06年より格差・貧困問題に取り組む。07年に出版した『生きさせろ! 難民化する若者たち』(太田出版/ちくま文庫)でJCJ賞(日本ジャーナリスト会議賞)を受賞。近著に『死なないノウハウ 独り身の「金欠」から「散骨」まで』(光文社新書)、『学校では教えてくれない生活保護』(河出書房新社)、『祝祭の陰で 2020-2021 コロナ禍と五輪の列島を歩く』(岩波書店)。反貧困ネットワーク世話人。「週刊金曜日」編集委員。

第559回:ネットいじめが人を孤立させる理由 もう誰も死なせないために。の巻(雨宮処凛)

昨年5月、テレビ番組「テラスハウス」に出演していた木村花さんが亡くなった。5月19日、彼女の死後にTwitterで中傷したとされる男性に、129万円の支払いが命じられた。男性を訴えたのは、花さんの母親。男性は「あんたの死でみんな幸せになっ…

第558回:コロナ禍、不自由な日々の中で突き刺さる「無実の罪で獄中29年」、桜井昌司氏の言葉。の巻(雨宮処凛)

「この一年、コロナのせいで季節の思い出もイベントの思い出も何もない」「人生、むちゃくちゃ損してる気がする」。そんな声を耳にすることがたまにある。私自身も、自粛自粛のかけ声の中、時々うんざりする気持ちが込み上げる。「人となかなか会…

第557回:コロナ禍、2度目の大人食堂に658人が訪れる。の巻(雨宮処凛)

教会の前には、食料を求める長蛇の列ができていた。5月3日と5日に開催された大人食堂。コロナで失業するなどして生活に困っている人々にお弁当や野菜、生活用品などを配布し、医療、労働、生活相談をするという取り組みだ。支援団体が連携し、…

第556回:恐怖のインパール五輪〜家が火事なのに「祭りがしたい!」と駄々をこねる成人男性が支配する国~の巻(雨宮処凛)

第4波。とうとう4都府県に三度目の緊急事態宣言が出た。対象は東京、大阪、京都、兵庫。大阪では連日の感染者が1000人を超え続け、重症病床使用率がとうとう100%を超えた。東京でも感染者は増え続け、その多くが変異株と言われている。そんな3…

第555回:「あなたを大切にしてくれない場所にいてはいけない」というメッセージ。の巻(雨宮処凛)

「あなたを大切にしてくれない場所にいてはいけない」。この言葉は15年、「不登校新聞」のサイトに寄せたメッセージの一部である。夏休みが明ける9月1日は子どもの自殺が増える日であることから、「学校に行きたくないあなたへ」というメッセー…

第554回:『コロナ禍、貧困の記録』〜「底が抜けた」2020年を忘れないために〜の巻(雨宮処凛)

1年前の今頃を、あなたは覚えているだろうか。ちょうど東京を含む1都6県に緊急事態宣言が出た頃だ。それが昨年4月7日のこと。それからの日々を、あなたは時系列で記憶しているだろうか。私はと言えば、新型コロナ感染が広がってから、記憶が著...

第553回:やってる場合かオリンピック〜しかもやまゆり園でパラリンピックの聖火を採火? の巻(雨宮処凛)

「やってる場合かオリンピック!」「中止だ中止、オリンピック!」3月25日、東京五輪の聖火リレーが福島のJヴィレッジを出発した日、東京・新橋のデモ隊からはそんなコールが上がった。この日開催されたのは、「『聖火』を止めろ! 五輪は中止! デモ」…

第552回:「女性による女性のための相談会」、125人が来場! 〜寄せられた多様な声〜の巻(雨宮処凛)

「夢みたい……」生活保護申請を終えたあと、その女性は何度も小さく呟いた。3月13日、都内のある炊き出しで声をかけた女性。話をするともう3年ほど住まいのない生活で、大雨だというのに今夜の寝場所も決まっていないという。「今日と明日、大…

第551回:女性による女性のための相談会、開催します!の巻(雨宮処凛)

女性の実質的失業者、103万人。野村総研が推計した数字である。女性のパート・アルバイトで、仕事が半分以下に減り、休業手当も支払われていない層が2月時点でそれだけいるというのだ。昨年12月の推計では90万人だったのが、10万人も増加したこ…

第550回:人との関係を断ち切る貧困〜生活保護基準引き下げ違憲訴訟、大阪地裁で勝訴! の巻(雨宮処凛)

「大阪地裁、勝ちました!!」メーリングリストに流れてきたその言葉を見た瞬間、一人の部屋で「おおおおお!!」と叫んでいた。この日、大阪地裁で下されたのは「生活保護基準引き下げ違憲訴訟(いのちのとりで裁判)」の判決。結果は、原告の…