言葉の海へ
第241回:殺人ロボットという悪夢(鈴木耕)
鈴木耕 -
新聞をめくっていると、時折、ギョッとしたり、大事だなあ、と思う記事に出会うことがある。だから、ぼくは新聞をやめられない。例えば、こんな記事だ(毎日新聞10月29日付)。〈「攻撃型無人機導入へ 防衛省 23年度試験運用」防衛省は、攻撃…
言葉の海へ
第240回:「墓参り」の愉しみ(鈴木耕)
鈴木耕 -
秋晴れの気持ちのいい日、小春日和という。英語ではインディアンサマーというらしい。そんな休日には、ふらりと「墓参り」に出かける。といっても、別に自分の係累や友人知人の墓に参るわけじゃない。近所の霊園散歩に行くのだ。我が家では、そ…
言葉の海へ
第239回:「ひろゆき」と「言葉」(鈴木耕)
鈴木耕 -
ぼくは最近、あまり物事に興味がなくなってきている。それが、歳をとったということなのだろうなあ、と思う。興味のないことには関心も向かないから、ぼくは「ひろゆき」氏という人のことなど、ほとんど知らなかった。どうもSNS界隈では有名人…
言葉の海へ
第238回:何をいまさら症候群(シンドローム)(鈴木耕)
鈴木耕 -
最近、「いまさらそんなことを言うの?」と思うことが増えている。困ったもんだ。後出しジャンケン、言い訳としてもひどいパターンばかり。新聞をめくっていくと、そんな記事ばっかりが目についてうんざりする。これはもう、一種の「社会的な…
言葉の海へ
第237回:国葬と自衛隊(鈴木耕)
鈴木耕 -
「安倍国葬」が終わった。様々な物議を醸しながら、それでも国民の半数以上の意見を無視して強行された。菅義偉前首相の「友人代表弔辞」が素晴らしかった、感動的だった…などという声もあるけれど、ほんとうにそうだったか。ぼくはリアルタイ…
言葉の海へ
第236回:ある「賞」の話(鈴木耕)
鈴木耕 -
かつてぼくが在籍した集英社から、毎月『青春と読書』という小冊子が届く。集英社の出版物を宣伝する役割の雑誌だが、連載小説やエッセイなども掲載されており、なかなか充実していて、面白く読んでいる。その10月号に「第20回 開高健ノンフィク…
言葉の海へ
第235回:葬儀にて(鈴木耕)
鈴木耕 -
2年ぶりに、ふるさと秋田へ帰った。コロナ感染以来、あまり帰郷していなかった。今回も、まったく予定していなかったけれど、9月15日に姪が亡くなったので、その葬式へ出ることにしたのだ。それが17日だった。実は17日には、本来は欠かせない打…
言葉の海へ
第224回:沖縄の選挙結果から考える(鈴木耕)
鈴木耕 -
沖縄の県知事選が終わった。結果はみなさん、もうご存じのとおり。ぼくも、ともあれほっと胸をなでおろした。玉城デニー現知事が、予想通りほぼ圧勝という形になった。ぼくは親しい沖縄のジャーナリストから、投票日の前日(10日)に電話で情報を…
言葉の海へ
第223回:77年間、今ほどひどい時代はなかった(鈴木耕)
鈴木耕 -
『戦争を知らない子供たち』が流行ったのは1971年だった。ぼくは1945年に生まれた。「戦争が終わって ぼくは生まれた」のである。「ウォーキング・ディクショナリー」という言い方がある。「生き字引」という意味、「何でもよく知っている人」と…
言葉の海へ
第222回:黙れっ! 原発‼(鈴木耕)
鈴木耕 -
ぼくは原発事故の翌年(2012年)7月に、『原発から見えたこの国のかたち』という本を出した。版元の「リベルタ出版」は、社主が高齢を理由に廃業してしまったので、残念ながらもう絶版となってしまった。でも、ぼくにとってはとても大事な本だっ…