もう一度、伝えたい言葉たち──マガ9アーカイブス「戦争がまだ終わっていないのに、なぜまた新しい戦争の準備をするのでしょうか」大田昌秀さんインタビュー(2005年8月10日)

2005年に「マガジン9条」としてスタートしたマガジン9。その17年のアーカイブから、編集部スタッフが「もう一度読んでもらいたい」と思う厳選コンテンツと、そこから選んだ「伝えたい言葉」を、折に触れてご紹介していきます。社会の状況や空気は変わっても変わらないこと、気づかないうちに変わってしまっていること……「このときはそうだったっけ」と思い返したり、「今も全然変わらないな」と驚いたり、立ち止まって振り返ってみることの意味は小さくないと思います。「いいな」「共感できるな」と思う言葉があったら、ぜひ全文を読んでみてください。

今回の「伝えたい言葉」は、2017年に亡くなられた元沖縄県知事、大田昌秀さんの、終戦60年目の年のインタビューから。「鉄血勤皇隊」として沖縄戦のただ中にいた大田さんは、戦場での体験を振り返ると同時に、放置されたままの遺骨、未処理の不発弾問題、相次ぐ米兵による暴行事件など、今の沖縄で起こっていることにも触れ「沖縄ではまだ戦争は終わっていない」と指摘されていました。「戦争の怖さについて、今の人はあまりにも知らなすぎる。新聞記者でさえも」という言葉も、インタビューから20年近くが経ち、まさに「新しい戦争の準備」が進められているようにも思える状況の今、さらに危機感を持って響きます。

このように沖縄にとって、戦争はまだぜんぜん終わっていないのです。戦争がまだ終わっていないのに、なぜまた新しい戦争の準備をするのでしょうか。私にはまったくわからないことです。

──大田昌秀さん(元沖縄県知事)のインタビューより(2005年8月10日)

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