2025年7月17日
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雨宮処凛

雨宮処凛
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あまみや・かりん:1975年、北海道生まれ。作家。反貧困ネットワーク世話人。フリーターなどを経て2000年、自伝的エッセイ『生き地獄天国』(太田出版/ちくま文庫)でデビュー。06年からは貧困問題に取り組み、『生きさせろ! 難民化する若者たち』(07年、太田出版/ちくま文庫)は日本ジャーナリスト会議のJCJ賞を受賞。著書に『学校では教えてくれない生活保護』『難民・移民のわたしたち これからの「共生」ガイド』(河出書房新社)など50冊以上。24年に出版した『死なないノウハウ 独り身の「金欠」から「散骨」まで』(光文社新書)がベストセラーに。

第706回:「戦後80年」に考える、「戦後100年」を達成する方法。の巻(雨宮処凛)

2025年が始まった。私にとっては生誕50年、デビュー25周年という「周年イヤー」である。そんな年が始まる直前の大晦日は、横浜・寿町と東京・池袋の炊き出しを巡った。14時から年越しそばが振る舞われた寿町の公園には長い行列ができていて、…

第705回:個人的なことと共に振り返る2024年〜出した本、病気発覚、そして至ったある境地〜の巻(雨宮処凛)

2024年もあと数日となった。年の瀬を控えた12月21日には、隔月で開催されている「いのちとくらしを守る なんでも相談会」が全国で開催された。私も対面の相談員をしたが、「食べるものもない」「子どもに食べさせるものに困っている」「もう…

第704回:野菜が高い!!物価高騰にとうとう美容オタクも悲鳴〜今年最後の「なんでも電話相談会」の巻(雨宮処凛)

「美容オタクの友達が、とうとう『デモ行きたい』って言い出したんだけど」。先週、飲み友達のA子に言われて面食らった。A子とはしょっちゅう一緒に飲む仲。しかし、彼女はリベラル系には批判的で一定の距離を置いているスタンス。そんなA子の…

第703回:「失われた30年」のアンハッピーセット〜自己責任、差別やヘイト、そして石丸・斎藤現象まで。の巻(雨宮処凛)

来年の1月27日、私は50歳の誕生日を迎える。しかも来年はデビュー25周年。ということで、1月27日夜、ロフトプラスワン(東京・新宿)にて「雨宮処凛生誕50年&デビュー25周年大感謝祭」を開催予定だ。また、来年はそんな「記念の年」として、1年…

第702回:治療に辿り着くまで25年〜統合失調症の姉と病を否認する両親の20年を記録した『どうすればよかったか?』。の巻(雨宮処凛)

観終わった後、しばらく立ち直れないくらいの衝撃を受けた。それはドキュメンタリー映画『どうすればよかったか?』。まず書いておきたいのは、それでも今、この映画を多くの人に観てほしいと熱烈に思っているということだ。観た人は、重い荷物を…

第701回:受験拒否、入学拒否、内定取り消し――「仮放免」の学生たちに立ちはだかる「意地悪」なルール・制度の壁。の巻(雨宮処凛)

「私が仮放免になってから困ったことはたくさんあります。まず病院です。仮放免になってから保険証が無くなりました。保険証が無くなってから、私は病院で受けていた治療の多くを断念しなければなりませんでした。そして、治療が中断されたため、…

第700回:「推し活」化する選挙。の巻(雨宮処凛)

兵庫県知事選にて、斎藤元彦氏が当選した。斎藤氏を批判するリベラル系の人などからは今回の結果を受け、「斎藤に投票した人はバカだ」「愚かだ」という声が上がっているが、それはもっともよくない反応だと思う。そのような「上から目線」で、リ…

第699回:羨ましすぎて泣きそうに〜物価高騰にも対応する海外のセーフティネット事情。の巻(雨宮処凛)

衆院選翌日の10月28日、嬉しいニュースが飛び込んできた。国による生活保護引き下げを違憲として全国で保護利用者が原告となって戦っているわけだが、この日、岡山地裁で勝訴となったのだ。通称「いのちのとりで裁判」は全国29都道府県で起こ…

第698回:れいわのTik Tok動画について。の巻(雨宮処凛)

衆院選期間中、れいわ新選組の大石あきこさんがアップしたTik Tok動画が大きな批判を浴びた。山本太郎氏がタイ在住インフルエンサーの口調を真似たものであるが、インフルエンサーが話すのはカタコトの日本語。それを真似たことが差別であるとして…

第697回:自民党、惨敗! の巻(雨宮処凛)

いやー、びっくりした! 衆院選の結果だ。開票の20時になった瞬間、続々と自民党の大物議員が落選ラッシュ! こんなに選挙結果で興奮したのは久々だ。2009年の政権交代以来じゃないだろうか。思えば相当長い間うっすらと絶望させられていたのだ…