2025年4月5日
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雨宮処凛

雨宮処凛
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あまみや・かりん:1975年、北海道生まれ。作家。反貧困ネットワーク世話人。フリーターなどを経て2000年、自伝的エッセイ『生き地獄天国』(太田出版/ちくま文庫)でデビュー。06年からは貧困問題に取り組み、『生きさせろ! 難民化する若者たち』(07年、太田出版/ちくま文庫)は日本ジャーナリスト会議のJCJ賞を受賞。著書に『学校では教えてくれない生活保護』『難民・移民のわたしたち これからの「共生」ガイド』(河出書房新社)など50冊以上。24年に出版した『死なないノウハウ 独り身の「金欠」から「散骨」まで』(光文社新書)がベストセラーに。

第633回:岸田首相襲撃事件から考える、「無差別」ではなくターゲットが絞られた事件の続発について。の巻(雨宮処凛)

4月15日、岸田文雄首相を目がけて一本のパイプ爆弾が投げつけられた。逮捕されたのは24歳の男。男は昨年6月、年齢制限や供託金が用意できなかったことで参院選への出馬を阻まれたとして、国を提訴していた。昨年10月に提出された裁判の準備書面…

第632回:「冠婚葬祭に行けない」「墓参りに行けない」 生活保護引き下げ違憲訴訟、3月の3連勝を受け、厚労省に要請書を提出。の巻(雨宮処凛)

「テレビも洗濯機も何もない。こないだラジオが故障して、修理できずにそのままになっています。ないないづくしの中、裁判が始まって、弁護士から『何が買えなくなりましたか』と聞かれて、普段から何も買えないから答えられませんでした。風呂…

第631回:伝説のバンド「THE FOOLS」のボーカルは、なぜ月形刑務所で命を落としたのか〜動画に残された死に至るまでの過程。の巻(雨宮処凛)

「動画を見る限り、関わった人は20人くらいいます。准看護師、医者、看守。20人もいるのに、誰も『え?』と思わなかったのか。一人でも『やばいですよ、どうにかしましょうよ』と、ひと言言ってくれれば。でも、誰も言わないんです」。3月27日…

第630回:「必勝しゃもじ」と劣化ウラン弾、そしてイラク戦争から20年。の巻(雨宮処凛)

もしあなたが一国のトップで、現在のウクライナに入るとしたら、一体何を持参するだろう。なかなかの難題だが、我が国の首相は誰もが「まさか」と驚くものを持参した。言わずと知れた「必勝しゃもじ」。お土産とかでもらったら、「ちょっと困る…

第629回:アベノミクス、「新時代の日本的経営」、今さら失敗と言われても……。の巻(雨宮処凛)

「今になって“反省してる”とか言われても手遅れなんだけど……」。3月なかば、東京新聞の記事に思わずそう呟いた。その記事とは、「『賃金上がらず予想外』アベノミクス指南役・浜田宏一氏証言 トリクルダウン起こせず…『望ましくない方向』」…

第628回:困窮する外国人支援の現場から〜大澤優真さんに聞く。の巻(雨宮処凛)

「目の前で倒れてる人がいたら、助けますよね? でも、今の日本は倒れてる人にまず『あなたは在留資格がありますか?』と聞く。『ありません』と言うと助けない。これって、シンプルにおかしくないですか?」「つくろい東京ファンド」(困窮者支援…

第627回:「だめ連」ぺぺ長谷川さん、逝く。の巻(雨宮処凛)

2月だというのに春のような陽気の日、梅の花が咲く公園で大勢の人たちがお酒片手に語り合っていた。この日開催されていたのは一足早い花見一一ではなく「ぺぺ長谷川をみんなで送る交流会」。2月なかば、友人であるぺぺ長谷川さんが亡くなった…

第626回:愛猫・ぱぴちゃん、18歳7ヶ月で逝く。の巻(雨宮処凛)

2月なかば、私にとって一番大切な命が失われた。18年間ともに暮らしたぱぴちゃんだ。自宅の近くで拾った生後1ヶ月ほどの子猫に「ぱぴ」と名付けて一緒に暮らし始めたのが2004年。私は29歳だった。手のひらに乗るほど小さな子猫はよく食べ、…

第625回:入管法改定案が再提出? それよりも、この国に生きるすべての人の生存権を守る法律を。の巻(雨宮処凛)

1月26日、私はある記者会見の場にいた。それは「入管法改定案再提出に反対する共同声明」記者会見。この共同声明には貧困問題や平和、人権問題に関わる89もの団体が賛同。その会見に出席して発言させて頂いたのだ(声明と賛同団体一覧はこちら…

第624回:追悼・「愛される右翼」鈴木邦男。の巻(雨宮処凛)

鈴木邦男さんが亡くなった。新右翼・一水会の創設者。享年79歳。晩年はその言動から「左翼」と言われることも多かった。とにかく日本の右翼・左翼の垣根を取っ払い、分断と対立を乗り越える象徴みたいな人だった。そんな鈴木さんは、私にとっても…