2024年11月26日
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雨宮処凛

雨宮処凛
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あまみや・かりん:作家・活動家。2000年に自伝的エッセイ『生き地獄天国』(太田出版)でデビュー。06年より格差・貧困問題に取り組む。07年に出版した『生きさせろ! 難民化する若者たち』(太田出版/ちくま文庫)でJCJ賞(日本ジャーナリスト会議賞)を受賞。近著に『死なないノウハウ 独り身の「金欠」から「散骨」まで』(光文社新書)、『学校では教えてくれない生活保護』(河出書房新社)、『祝祭の陰で 2020-2021 コロナ禍と五輪の列島を歩く』(岩波書店)。反貧困ネットワーク世話人。「週刊金曜日」編集委員。

第619回:「餓死・孤独死も人ごととは思えない」「自殺するしかない」「睡眠薬を飲んで寒い公園で死ぬことを考える」〜民間のボランティアに丸投げせず、国は責任を果たして〜の巻(雨宮処凛)

「80代男性。夫婦で年金生活。物価高、医療費負担増で生活が苦しい」「50代男性。単身。死にたい。睡眠薬を飲んで寒い公園で死ぬことを考える。コロナでタクシー運転手の収入が半減し、今は17万しかなく、10万の住宅ローンを支払うと生活が厳しい…

第618回:防衛増税の裏で起きていること〜物価高への悲鳴、生活保護基準見直し、真冬を前に住まいがない人のホテル利用を著しく制限、倍増する水道の停止。の巻(雨宮処凛)

「物価が何もかも上がっていて、本当に大変です」「とてもじゃないけど年金では生活していけません」「ただでさえ生活保護費が引き下げられて大変なのにこの物価高で限界です」「水道料金の滞納で水道を止められ、それがきっかけで住む場所を失…

第617回:『虚ろな革命家たち 連合赤軍 森恒夫の足跡をたどって』〜あの事件がこの国に残した呪縛。の巻(雨宮処凛)

今年も残すところあとわずかだ。2022年は2月にロシアによるウクライナ侵攻が始まり、7月には参院選中に安倍元首相が銃撃されて命を落とし、そこから自民党と旧統一教会の関わりが次々と明らかになるなど、あまりにも不穏で怒涛な一年だった。そ…

第616回:「働くな、だけど福祉の対象外」という無理ゲー~「生きられない」外国人の生存権を求めて~の巻(雨宮処凛)

「日本で生まれて、日本で育って小学校へ入学し、多くの方々からのご支援をいただき、大学まで進学しています。他の日本人の子どもとなんら違いはないのです。入管はそれでも『国へ帰れ』と言います」「私は就職活動がうまくいかなかった場合、…

第615回:安倍元首相銃撃事件から4ヶ月〜じわじわと心を蝕むカルト汚染〜の巻(雨宮処凛)

安倍元首相銃撃事件から4ヶ月以上が経った。あの日以来、「パンドラの箱が開いた」かのように、旧統一教会と自民党とのズブズブな関係が白日のもとに晒されている(自民党だけではないが)。戦後日本の歴史そのものがひっくり返るような実態に、…

第614回:間一髪で2匹の犬を救出〜反貧困犬猫部、6月の奇跡~の巻(雨宮処凛)

「昨日から、私も犬も食べてません」。住まいを失った女性からこんなメールをもらったことがきっかけで「反貧困犬猫部」が結成されたのが2020年6月。以来、この2年以上、反貧困犬猫部には「ペットとともに住まいを失った人」「ペットと暮らし…

第613回:「生まれてきてすみませんでした」〜死刑囚表現展〜の巻(雨宮処凛)

「執行日に家族に言葉残すなら生まれてきてすみませんでした」。この短歌は、今年の「死刑囚表現展」に応募されたものだ。死刑囚表現展とは、2005年から開催されてきたもので、今年で第18回目。毎年、多くの死刑囚から絵画や文章、俳句、短歌な…

第612回:ウトロ地区放火の男と植松聖死刑囚との奇妙な符合。の巻(雨宮処凛)

「現在、日本、世界において多くの人が、罪のない人々が見殺しにされ、多くの困窮者が支援を受けられず、南米、アフリカ、アジアのそうした国々から来られた方も、支援を受けられず見殺しにされている。これはひとつの事実でございます。 しかし…

第611回:冷笑という暴力と、『「神様」のいる家で育ちました〜宗教2世な私たち〜』(雨宮処凛)

ひろゆき氏のTweetが大きな批判を浴び、波紋を広げている。辺野古の座り込み現場に行った、アレだ。「新基地断念まで座り込み抗議3011日」と書かれた看板の横でピースサインするひろゆき氏。そんな写真とともに投稿された言葉は「座り込み抗議…

第610回:国葬が終わり、「分断」が残る。の巻(雨宮処凛)

あなたは「自分はここに住み続けられるだろうか」と不安になることはないだろうか。あるいは飲食店や病院などに行った時、「自分が何をしている誰かバレたら大変なことになるのではないか」と思ったりしないだろうか。もしくは普通に生活している…