2024年3月29日
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雨宮処凛

雨宮処凛
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あまみや・かりん:作家・活動家。2000年に自伝的エッセイ『生き地獄天国』(太田出版)でデビュー。06年より格差・貧困問題に取り組む。07年に出版した『生きさせろ! 難民化する若者たち』(太田出版/ちくま文庫)でJCJ賞(日本ジャーナリスト会議賞)を受賞。近著に『死なないノウハウ 独り身の「金欠」から「散骨」まで』(光文社新書)、『学校では教えてくれない生活保護』(河出書房新社)、『祝祭の陰で 2020-2021 コロナ禍と五輪の列島を歩く』(岩波書店)。反貧困ネットワーク世話人。「週刊金曜日」編集委員。

第602回:安倍元首相銃撃事件、そして宗教二世問題。の巻(雨宮処凛)

「金がなくなり、7月中には死ぬことになると思った」。安倍元首相を自作の銃で撃ち、殺人容疑で送検された山上徹也容疑者が供述したという言葉だ。さまざまなメディアで、山上容疑者が旧統一教会を憎んでいたことが報じられている。母親の入信に…

第601回:参院選、終わる。〜これから楽しみなこと〜の巻(雨宮処凛)

参院選が終わった。猛暑の中の選挙戦。終盤、コロナ感染者が増え続け、第7波に突入した参院選。戦争と物価高と感染症の中での選挙。そして何よりも、安倍元首相が凶弾に倒れるという、誰も予想もできなかった悲劇が起きた国政選挙。当初の予想...

第600回:今週末、参院選投開票日〜これ以上、社会が壊されないために。の巻(雨宮処凛)

「我々は反撃を開始する。若者を低賃金で使い捨て、それによって利益を上げながら若者をバッシングするすべての者に対して。我々は反撃を開始する。『自己責任』の名のもとに人々を追い詰める言説に対して。我々は反撃を開始する。経済至上…

第599回:「あきらめて餓死するか、ホームレスになるしかない(60代男性)」。参院選で問われる命・生活へのまなざし。の巻(雨宮処凛)

「自分の人生に嫌気がさした」「事件を起こせば刑務所に戻れると思った」。この言葉は6月21日、埼玉県のネットカフェで女性店員を人質に5時間半立てこもって逮捕された男(42歳)が口にしたものである。男はこの2ヶ月ほど前に刑務所から出所。…

第598回:参院選、始まる〜これが終わったら3年間、国政選挙がないらしく、3年後、50歳になるロスジェネの一人として〜(雨宮処凛)

参院選が近づいている。この原稿が公開される6月22日公示、投開票日は7月10日だ。この参院選が終わると、3年間、国政選挙はないという。ということは、消費税増税をはじめとして、与党が好き勝手できてしまう「黄金の3年間」が訪れるわけであ…

第597回:ニュース女子、ウトロ放火事件、そして6年前の相模原事件に潜んでいた「予兆」。の巻(雨宮処凛)

その報道を知った瞬間、「よかった……」と全身から力が抜けるような思いがした。ご存知の通り、2017年1月、TOKYO MXの「ニュース女子」という番組で、辛淑玉さんに関する誤った情報が放送された件だ。これを制作したのがDHCテレビジョン。…

第596回:生活保護引き下げ違憲訴訟の勝訴、そして「科研費」裁判と『教育と愛国』。の巻(雨宮処凛)

報道を見た瞬間、大きな声で叫びそうになった。その報道とは、5月25日の熊本地裁判決。この日出たのは、生活保護基準引き下げ違憲訴訟、通称「いのちのとりで裁判」。それが勝訴となったのだ。第二次安倍政権で強行された生活保護引き下げが憲法…

第595回:侮辱罪厳罰化〜「餌食」にされた立場から。の巻(雨宮処凛)

侮辱罪厳罰化法案が参議院で審議入りした。その名の通り、侮辱罪を厳罰化するというもので、現在の「拘留(30日未満)または科料(一万円未満)」を「1年以下の懲役もしくは禁錮、30万円以下の罰金、または拘留もしくは科料」に引き上げるとい…

第594回:高円寺「やっぱり再開発いらないパレード」。の巻(雨宮処凛)

あなたの好きな街はどこですか? そう問われたら、あなたはなんと答えるだろう。自分の住む街が大好きという人もいるだろうし、今は住んでいないけれど生まれた地元という人もいるだろう。いつか住みたいという憧れの街がある人もいるだろうし…

第593回:猫の介護から考えた「戦争」。の巻(雨宮処凛)

大型連休が終わった。3年ぶりの「行動制限のない」ゴールデンウィーク、あなたはどう過ごしただろうか。旅行に行ったという人もいれば、ずっと仕事だったという人もいるだろう。一方、連休で仕事が休みとなったことにより、いよいよ生活が厳し…