2024年4月26日
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雨宮処凛

雨宮処凛
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あまみや・かりん:作家・活動家。2000年に自伝的エッセイ『生き地獄天国』(太田出版)でデビュー。06年より格差・貧困問題に取り組む。07年に出版した『生きさせろ! 難民化する若者たち』(太田出版/ちくま文庫)でJCJ賞(日本ジャーナリスト会議賞)を受賞。近著に『死なないノウハウ 独り身の「金欠」から「散骨」まで』(光文社新書)、『学校では教えてくれない生活保護』(河出書房新社)、『祝祭の陰で 2020-2021 コロナ禍と五輪の列島を歩く』(岩波書店)。反貧困ネットワーク世話人。「週刊金曜日」編集委員。

第535回:任命拒否という「見せしめ」〜日本学術会議の問題が投げかける菅政権のメッセージ〜の巻(雨宮処凛)

菅政権が始まったばかりだというのに、「末期症状」と言いたくなるようなことが続いている。例えば9月末の自民党議員・杉田水脈氏の「女性はいくらでも嘘をつけますから」という発言。その後、…

第534回:「役所用語」のバリアフリー化を! 各種制度の説明文、日本語おかしくないですか? の巻(雨宮処凛)

あと少しで、東京に緊急事態宣言が出された4月7日からちょうど半年となる。「新型コロナ災害緊急アクション」には、今も連日のように緊急度の高いSOSが寄せられている。それもそのはずで、コロ...

第533回:8月の自殺者、1849人の衝撃。の巻(雨宮処凛)

恐れていたことが現実となってしまった――。その報道を見た瞬間、思った。それは8月の自殺者数が1800人を超えたこと。前年同月と比較して240人増。男性は60人増えて1199人、女性は186人増え…

第532回:「自助・共助・公助」〜「共倒れするまで助け合え」という呪い(雨宮処凛)

「自助・共助・公助」自民党総裁選を控えた菅義偉官房長官がこのところ強調している言葉だ。「まず自分でできることはまず自分でやる。自分でできなくなったらまずは家族とか地域で支えてもらう。…

第531回:安倍政権、終わる。〜格差と分断の7年8ヶ月〜の巻(雨宮処凛)

7年8ヶ月続いた安倍政権が、終わった。突然の幕引きだった。2012年12月に発足して8年近く。思えば、長い長い時間だった。諦めや無力感を植え付けられるような、反対意見を言えば「晒し者」にさ…

第530回:「反貧困犬猫部」を作ったチワワ、天に召される。の巻(雨宮処凛)

8月13日、ひとつの小さな命が亡くなった。18歳のチワワのAちゃん。飼い主さんの膝の上で、その生涯を終えた。この連載の第523回で書いた「昨日から私も犬も食べてません」とメールをくれた女性…

第529回:感染拡大の中、3度目の「いのちとくらしを守る」ホットライン、開催。の巻(雨宮処凛)

新型コロナ感染の拡大が止まらない。7月31日、東京都の新規感染者は463人、8月1日にはそれを上回る472人と過去最高を更新。8月2日には292人、3日には258人となったが、7日連続で200人超。こう...

第528回:福生病院人工透析中止死亡事件の裁判、始まる。の巻(雨宮処凛)

「夏が来ると、いろいろと思い出してつらくなります。これまで居た人が居ないというのは本当に寂しくつらいです。病院に持っていったバッグは今もそのまま家にあります。タオルや着替え、点つなぎの本、(手芸に使う)ビーズ・糸・鈴などを入れ…

第527回:生きる意味・価値を問うという傲慢〜『谷間の生霊たち』と相模原事件・傍聴記。の巻(雨宮処凛)

45年前に書かれたその小説は、「相模原障害者施設殺傷事件」を、そして現在のコロナ禍の医療現場の逼迫を奇妙に予言するような内容だった。その小説とは、『谷間の生霊たち』。著者は朝海さち子。…

第526回:「死ね、と言っているのと同じ」〜生活保護基準引き下げ違憲訴訟、名古屋地裁判決とこれまでの自民党議員による生活保護バッシング。の巻(雨宮処凛)

「死ね、と言っているのと同じです」原告の女性は、「とても残念です」と繰り返しながらそう言った。6月25日午後。この日、名古屋地裁である裁判の判決が下された。生活保護基準引き下げ違憲…