2025年4月2日
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想田和弘

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想田和弘(そうだ かずひろ):映画作家。1970年、栃木県足利市生まれ。東京大学文学部卒業。スクール・オブ・ビジュアル・アーツ卒業。BGM等を排した、自ら「観察映画」と呼ぶドキュメンタリーの方法を提唱・実践。最新作『五香宮の猫』(2024年)まで11本の長編ドキュメンタリー作品を発表、国内外の映画賞を多数受賞してきた。2021年、27年間住んだ米国ニューヨークから岡山県瀬戸内市牛窓へ移住。『観察する男』(ミシマ社)、『なぜ僕はドキュメンタリーを撮るのか』(講談社現代新書)など著書も多数。

第66回:裁判の原告になる——国を訴えた2件の訴訟(想田和弘)

「港町」と「ザ・ビッグハウス」という2本の新作映画のキャンペーンやトークのため、「寅さん」のごとく日本中を旅して歩いている。それだけでも死ぬほど忙しいのに、そんな中、まさか自分が国を...

第65回:カンヌ映画祭とネットフリックスの攻防から見える「映画」の危機(想田和弘)

今年のカンヌ国際映画祭と言えば、是枝裕和監督の「万引き家族」が最高賞であるパルムドールを受賞したことや、濱口竜介監督「寝ても覚めても」が...

第64回:ポイント・オブ・ノーリターン(想田和弘)

現在公開中の拙作『港町』(観察映画第7弾)には、86歳の漁師ワイちゃんが、問わず語りにポツリとつぶやく場面がある。いわく、昔に比べて獲れる魚の量が激減してしまった。それなのに魚は...

第63回:ソーシャルメディア時代のジレンマ(想田和弘)

冷たい雨が降るパリのホテルで、この原稿を書いている。新作『港町』(2018年、観察映画第7弾)が、ポンピドゥセンターで毎年開かれるドキュメンタリー映画祭、シネマ・デュ・レエルに招待...

第62回:限りなき欲と限りあるカラダの間で(想田和弘)

最新作『港町』(2018年、観察映画第7弾)と『ザ・ビッグハウス』(2018年、観察映画第8弾)を、2月15日から開かれたベルリン国際映画祭とベルリン批評家週間でそれぞれワールドプレミア上映した。

第61回:「争点に関する自党の立場が不人気な場合には、争点には触れない方が選挙に勝てる」という方程式(想田和弘)

沖縄の名護市長選挙で2月4日、米軍普天間基地の辺野古移設阻止を掲げる現職の稲嶺進候補...

第60回:真剣になっても深刻にならない心(想田和弘)

元旦、妻から「今年の抱負は?」と聞かれて何かを答えた。ところがその数日後、恐ろしいことに何て答えたのかもう忘れていた。最近の忘却力はすごい。そこで別の抱負を考えた。「真剣になっても...

第59回:「慈悲の瞑想」のすすめ “闘い疲れ”を感じている皆さんへ(想田和弘)

早くも年の瀬である。2013年2月から月に1回のペースで書いてきたこのコラムも、今回が59回目。こんなに書き続けることになるとは思わなかった...

第58回:ジャイアンと仲良くしているがために、狙われるスネ夫(想田和弘)

ずいぶん前のことになるが、友人のAくんとこんな会話をしたことがある。A「日本はアメリカの51番目の州みたいだって、揶揄する文脈で語られるけどさあ、本当に“州”だったらすごいよね...

第57回:安倍政権にお灸を据えたいとは思うけれど、しかたなく与党へ投票するという人へ(想田和弘)

拙作のレトロスペクティブに出席するため、イタリアのフィレンツェに来ています。できれば僕も映画のことだけを考え、「花の都」を満喫したいとこ...