2024年11月27日
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雨宮処凛

雨宮処凛
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あまみや・かりん:作家・活動家。2000年に自伝的エッセイ『生き地獄天国』(太田出版)でデビュー。06年より格差・貧困問題に取り組む。07年に出版した『生きさせろ! 難民化する若者たち』(太田出版/ちくま文庫)でJCJ賞(日本ジャーナリスト会議賞)を受賞。近著に『死なないノウハウ 独り身の「金欠」から「散骨」まで』(光文社新書)、『学校では教えてくれない生活保護』(河出書房新社)、『祝祭の陰で 2020-2021 コロナ禍と五輪の列島を歩く』(岩波書店)。反貧困ネットワーク世話人。「週刊金曜日」編集委員。

第589回:ミュージシャンたちのコロナ禍と、五輪という祝祭の陰で起きていたこと。の巻(雨宮処凛)

「深刻な現場で取材、活動を続けていますが、辛くなったりしませんか?」。貧困問題をメインテーマとして16年、時々、こんなことを聞かれる。確かに落ち込んだり、メンタルにダメージを食らうことは多い。ずっと野宿していた人のあかぎれだらけの…

第588回:戦争と障害者〜「戦えない人」は戦時にどう扱われてきたか。の巻(雨宮処凛)

連日、ロシアによるウクライナ侵攻の報道を見ていると、ただただ心がえぐられる。増え続けていく死者。壊れてゆく街。突然破壊された日常のすべての取り返しのつかなさに、ため息をつくことしかできない自分がもどかしい。一方、3月15日には、ロ…

第587回:ロシア南西部・チェチェン共和国で起きていること〜LGBTに対する激しい迫害と、彼らを支援する活動家。の巻(雨宮処凛)

ロシアによるウクライナ侵攻が始まってもう2週間。連日届けられる映像に、胸が潰れそうな思いでいる。おそらく、多くの人が同じだと思う。世界中でロシアを非難する声がさらに高まっているが、そんな中、侵攻前に配信されていたある報道を最近…

第586回:ロシアによるウクライナ侵攻 声を上げることしかできないけれど。の巻(雨宮処凛)

「皆さんに、何が起こっているか知ってほしいです。戦争です。この21世紀のヨーロッパのど真ん中で、毎日毎日人が殺されています。殺人者はプーチンとプーチンの政権です。皆さん、ロシアを止めてくれないと、私たちの力だけでは足りません。今…

第585回:「叱る依存」という病〜指導死、虐待、DV、パワハラ、そしてSNS上のバッシングや「厳罰化」、危険な中絶方法などなどの背景にある根深いもの。の巻(雨宮処凛)

2012年、大阪府大阪市の高校に通う男子生徒が自殺した。バスケットボール部のキャプテンをしていた男子生徒の手紙と遺書には、顧問教師から体罰を受けてつらいなどと書かれていた。17年、福井県の中学校に通う中学二年生の男子生徒が自殺した。宿…

第584回:なぜ、扶養照会は強行されたのか 杉並区への抗議・要請書。の巻(雨宮処凛)

「コロナで住む場所なくしたり、お金がなくなった時、親に知られたくないのはわかります。大変な時に、人生詰んだ、終わりだって考えてほしくないから、杉並区の行政にはいい仕事をしてほしいです」。50代の男性・高木さん(仮名)はそう口に…

第583回:安心して「失敗」できる社会とは。の巻(雨宮処凛)

「一番幸せなのは、ある意味、死なない程度に安心して失敗できること」。この言葉を聞いた時、すっと心の重荷が消えた気がした。全身から、いい感じに力が抜けた。「名言」を発したのは、NPO法人「抱樸」の奥田知志さん。北九州で30年以上にわ…

第582回:勢いが止まらない第6波と、昨年から目立ち始めた「コロナ感染による困窮」の巻(雨宮処凛)

第6波の勢いが止まらない。1月22日には、初めて全国の新規感染者が5万人を突破。東京都ではやはり初めて1万人を超える感染者が確認され、第5波をあっという間に凌駕した。そんな中、先週は専門家有志の提言が大きな話題となった。このまま感染が…

第581回:もし、生活保護を利用できていたら 大阪の放火事件についての新事実。の巻(雨宮処凛)

昨年から、嫌な事件が続いている。2021年8月に小田急線で10人が重軽傷を負った事件。逮捕された36歳の男は「幸せそうな女性を見ると殺したくなった」などと供述。10月には、この事件を模倣した事件が京王線で起きた。映画『ジョーカー』を真似…

第580回:怒涛の年末年始〜「日雇労働者がリハーサルをし、フリーターが本番をする」〈生田武志氏〉という言葉がとうとう現実に。の巻(雨宮処凛)

「日雇労働者がリハーサルし、フリーターが本番をやっている」。2021年から22年にかけての年末年始、困窮者のための相談会や炊き出しの現場で、何度もこの言葉を思い出した。冷たい風が吹きすさぶ中、もう数ヶ月も野宿していたという若者。夜は…