2025年4月20日
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雨宮処凛

雨宮処凛
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あまみや・かりん:1975年、北海道生まれ。作家。反貧困ネットワーク世話人。フリーターなどを経て2000年、自伝的エッセイ『生き地獄天国』(太田出版/ちくま文庫)でデビュー。06年からは貧困問題に取り組み、『生きさせろ! 難民化する若者たち』(07年、太田出版/ちくま文庫)は日本ジャーナリスト会議のJCJ賞を受賞。著書に『学校では教えてくれない生活保護』『難民・移民のわたしたち これからの「共生」ガイド』(河出書房新社)など50冊以上。24年に出版した『死なないノウハウ 独り身の「金欠」から「散骨」まで』(光文社新書)がベストセラーに。

第544回:怒涛の年末年始 困窮者支援の現場から。の巻(雨宮処凛)

2021年がやってきた。コロナ禍の年末年始、あなたはどのように過ごしただろうか。私は12月29日から1月3日まで、困窮者支援の現場で相談員をつとめていた。この国の「底」が抜けているということを、嫌というほど痛感する6日間だった。ここで年末…

第543回:年末年始の支援情報!〜炊き出し、相談会、大人食堂などなど〜の巻(雨宮処凛)

12月19日、私は日比谷公園にいた。この日開催されたのは、「なんでも相談会」。4月から開催されている「コロナ災害を乗り越える いのちとくらしを守るなんでも電話相談会」と同時に開催された。5回目となる電話相談には全国から500件ほどの相…

第542回:なんでも電話相談会と相談会、開催!! そして相談データ分析から見えた深刻化する困窮度。の巻(雨宮処凛)

コロナ禍の中、年の瀬が迫ってきた。困窮者支援の現場には、さらに深刻な相談が寄せられるようになっている。「この年末で勤め先が廃業・倒産する。どうすればいいか」という声もあれば、「寒くなってきたので野宿がキツい、助けてほしい」という…

第541回:緊急事態宣言下で殺到したSOSの貴重な記録〜『コロナ禍の東京を駆ける』の巻(雨宮処凛)

「彼女は私だ」12月6日、渋谷で開催された「殺害されたホームレス女性を追悼し、暴力と排除に抗議するデモ」には、そんなプラカードを掲げる人がいた。前回の原稿で書いた、ホームレス女性殺害事件を受けてのデモだ。渋谷のバス停にいたところ、…

第540回:渋谷・女性ホームレス殺害〜「痛い思いをさせればいなくなる」を地でいくこの社会。の巻(雨宮処凛)

「殺してくれてせいせいした」「彼らは人間の姿はしているが人間ではないですから」 この言葉は、横浜の中学生グループがホームレス襲撃を繰り返していた1980年代、地元の地下街の商店主らが発した...

第539回:10月の自殺者数、2000人超の衝撃。の巻(雨宮処凛)

衝撃の数字が発表された。それは、10月の自殺者数。2153人と、とうとう2000人を超え、男性は前年同月比で21.3%増えて1302人。女性は前年同月比でなんと82.6%も増えて851人。背景には様々な...

第538回:アメリカ大統領選と、法廷でトランプ礼賛を続けた植松死刑囚。の巻(雨宮処凛)

アメリカ大統領選が終わった。バイデン次期大統領の誕生が決まり、4年間にわたる分断と対立と憎悪と差別を煽るトランプ政治が終わることに今、ひとまず胸を撫で下ろしている。「私は分断ではなく結束を目指す大統領になると誓います」「対抗す…

第537回:コロナで路上に出たロスジェネへの、あまりにも意地悪な対応。生活保護を巡る、杉並区・謎のローカルルール。の巻(雨宮処凛)

「やっとだね!」「本当によかった!」「でも、長かった……」10月22日午後4時、私たちは杉並区・高円寺の福祉事務所でそう言い合った。この日、ここに揃ったのは立憲民主、共産党、無所属などの超党派の杉並区議が5人。応援のために駆けつけた…

第536回:『日没』と日本学術会議~「不当に恵まれている誰か」を敵と名指され叩いてきた十数年~の巻(雨宮処凛)

日本学術会議の任命拒否問題が注目される中、恐ろしい小説を読んだ。それは9月に出版された桐野夏生氏の『日没』。帯には、「ポリコレ、ネット中傷、出版不況、国家の圧力。海崖に聳える収容所...

第535回:任命拒否という「見せしめ」〜日本学術会議の問題が投げかける菅政権のメッセージ〜の巻(雨宮処凛)

菅政権が始まったばかりだというのに、「末期症状」と言いたくなるようなことが続いている。例えば9月末の自民党議員・杉田水脈氏の「女性はいくらでも嘘をつけますから」という発言。その後、…