2026年1月7日
ホーム 著者 Posted by 渡辺一枝

渡辺一枝

渡辺一枝
97posts
わたなべ・いちえ:1945年1月、ハルピン生まれ。1987年3月まで東京近郊の保育園で保育士として働き、退職後は旧満洲各地に残留邦人を訪ね、またチベット、モンゴルへの旅を重ね作家活動に入る。2011年8月から毎月福島に通い、被災現地と被災者を訪ねている。著書に『自転車いっぱい花かごにして』『時計のない保育園』『王様の耳はロバの耳』『桜を恋う人』『ハルビン回帰行』『チベットを馬で行く』『私と同じ黒い目のひと』『消されゆくチベット』『聞き書き南相馬』『ふくしま 人のものがたり』他多数。写真集『風の馬』『ツァンパで朝食を』『チベット 祈りの色相、暮らしの色彩』、絵本『こぶたがずんずん』(長新太との共著)など。

第67回:私の8月15日──戦争への道は、歩かない。戦争への道を、歩かせない(渡辺一枝)

暑い夏。ことの他に暑い夏の日が過ぎていく。そしてまた、8月15日を迎える。この日は、初孫の誕生日だ。今年、彼は20歳になる。東チベットのニャンティ(林芝)に居た私が、米国・サンフランシスコに暮らしていた息子からの電話を受けたのは2003…

第66回:2023年夏・被災地ツアー報告(3)当たり前にあると思っていたものを、私たちは失った(渡辺一枝)

7月に福島を訪れた「被災地ツアー」の報告、最終回です。古滝屋での朝食後は出発前に、9階の「原子力災害考証館furusato」を見学した。ここは「原子力災害」について私たち一人ひとりが起きたことを知り、未来に向けてどのように行動すべきかを…

第65回:2023年夏・被災地ツアー報告(2)「ふるさとを想い、まもり、つなげる、拠点施設」へ(渡辺一枝)

双葉屋旅館を出て、浪江町を抜けて双葉町に向かった。途中、浪江のどの辺りだっただろうか、建物は解体されて敷地の樹木だけが残っていた屋敷跡に、スモークツリーがモクモクの煙のような花を枝いっぱいにつけていた。元あった家はきっと、瓦屋根…

第64回:2023年夏・被災地ツアー報告(1)「語られなかったこと」の中に大事な本質がある(渡辺一枝)

2年前から、福島を訪ねる「被災地ツアー」を企画・実施しています。これまでは春と秋の年に2回行ってきましたが、今年は当初5月に計画していた春ツアーが、色々と支障が生じて7月に延び、夏ツアーになりました。7月6日(木)〜8日(土)の2…

第63回:「原発事故避難者住まいの権利裁判」傍聴記──密室で行われる裁判ではなく、国民の眼の前に開かれた裁判を(渡辺一枝)

6月19日(月)、「原発事故避難者住まいの権利裁判」の第5回期日があり、傍聴してきました。2011年の福島第一原発事故によって避難区域外から県外の国家公務員住宅に避難した世帯に対して、福島県は、家賃2倍相当の損害金を請求し退去届の提出…

第62回:「311子ども甲状腺がん裁判」傍聴記「東電の発表を右から左に流すだけでいいのか? 報道も使命が問われている」(渡辺一枝)

6月14日(水)は、福島第一原発事故当時、福島県内に住んでいた子どもたちが、被ばくにより甲状腺がんになったとして東京電力に損害賠償を求めた「311子ども甲状腺がん裁判」の第6回口頭弁論期日でした。12時半からの東京地裁前でのアピール行…

第61回:「体験を語りあう会 満州14歳と20歳」にて──「聞いてほしいなぁ。話さにゃ、いけんなぁ」(渡辺一枝)

長野県の飯田市で、5月20日に「体験を語りあう会 満洲14歳と20歳」という集会が開かれた。主催は誰と特に名乗ってはいないが、私も編集委員の一人である『信州発 産直泥つきマガジン「たぁくらたぁ」』関係者が開催を決め、飯田市の有志が計画…

第60回:ふくしまからの日記──南相馬「途絶えた文化や人の営みを、地域みんなが丁寧に紡ぎ直している」(渡辺一枝)

南相馬市・小高の双葉屋旅館の小林友子さんに「一枝さん、今度一人で小高にいらっしゃい。案内したい所や会わせたい人がいるから」と言われていました。小高は心惹かれる地でしたから、すぐにお誘いに乗りました。上野から常磐線一本で行くか、そ…

第59回:「ふるさとを返せ 津島原発訴訟」傍聴記「帰還を悩み、選ぶ権利すら実現されていないのです」(渡辺一枝)

4月26日(水)は、仙台高裁での津島訴訟控訴審第4回期日でした。裁判所前の「片平さんかく公園」で開廷前に開かれた集会から参加してきました。この日の天気は全国的に雨予報。東京を出る時はポツリ、ポツリ程度だったが、新幹線乗車後、大宮を…

第58回:ふくしまからの日記──南相馬・富岡町「12年経っても、あの時のまんまなんだ」(渡辺一枝)

2月に高村美春さんが来京した時に、「4月11日、予定が入っていなかったら原町に来て。その日に札幌からたかちゃんが来るから、一枝さんに会わせたいの」と誘われていた。幸い他の予定はなかったから、11、12日の一泊二日の福島行とした。美春さ…