2024年10月30日
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森永卓郎

森永卓郎
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経済アナリスト/1957年生まれ。東京都出身。東京大学経済学部卒業。日本専売公社、経済企画庁などを経て、現在、独協大学経済学部教授。著書に『年収300万円時代を生き抜く経済学』(光文社)、『年収120万円時代』(あ・うん)、『年収崩壊』(角川SSC新書)など多数。最新刊『こんなニッポンに誰がした』(大月書店)では、金融資本主義の終焉を予測し新しい社会のグランドデザインを提案している。テレビ番組のコメンテーターとしても活躍中。

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第103回:スマホ投資詐欺にご用心(森永卓郎)

札幌テレビが2023年11月に次のようなニュースを伝えた。「北広島市に住む70代の男性が現金200万円をだまし取られる特殊詐欺事件が発生しました。警察によると今年10月中旬、男性がインスタグラム上で投資に関する広告を見つけクリックしたと…

第102回:消費税撤廃で政治勢力結集を(森永卓郎)

岸田総理が年内の解散総選挙を断念したと新聞各紙が伝えた。内閣支持率回復を狙って11月2日に閣議決定した経済対策が不評で、支持率回復につながらなかったためだ。経済対策の目玉は、所得税・住民税減税だ。物価高で苦しむ国民生活を救うため、…

第101回:言論の自由を失った日本にはびこる「ザイム真理教カルト」(森永卓郎)

5月末に私は『ザイム真理教──それは信者8000万人の巨大カルト』という書籍を上梓した。発売から2週間で、5刷り、3万1000部と、ちょうど20年前の『年収300万円時代を生き抜く経済学』以来のヒット作となっている。ただ、20年前と大きな違いを…

第100回:もはや「逃散」以外に残された道はない(森永卓郎)

元日のテレビ朝日「朝まで生テレビ!」に出演した。議論の中盤で、司会の田原総一朗氏が、パネリスト一人ひとりに、どうしたら日本経済を救うことができるのかを聞いていった。私は、覚悟を決めてこう言った。「財務省に解散命令を出すしか方法…

第99回:史上最大のバブルが到来している(森永卓郎)

電気代やガソリン代といったエネルギーだけでなく、小麦、食用油、調味料、菓子など、あらゆる商品の値上発表が相次いでいる。新聞やテレビの報道では、値上がりの原因は、ウクライナでの戦争と円安だとされている。確かに戦争や円安が物価高騰…

第98回:新年早々に経済失速か(森永卓郎)

オミクロン株による新型コロナの感染急拡大が続いている。1月9日の全国の新規陽性者数は8249人で、一週間前の552人から15倍に増えている。ただ、こうした事態は、3週間前から十分予測されたことだった。例えば、フランスのカステックス首…

第97回:勘違いに基づくバラマキ批判(森永卓郎)

財務省の矢野康治事務次官が、「文藝春秋」に発表した論文で、「今の日本の状況を喩えれば、タイタニック号が氷山に向かって突進しているようなものです」と財政危機を訴えた。総選挙に向けてすべての政党が給付金の支給を唱えるなか、バラマキ合…

第96回:すべての原因はグローバル資本主義(森永卓郎)

自民党総裁選が行われ、総選挙が近づいたことによって、与野党を含めて、久しぶりに政策論争が行われている。ただ、私にはどうしても気にかかっていることがある。それは、経済や社会をどのようにしていくのかという基本理念が議論されていないこ…

第95回:身の毛もよだつ冷酷非情(森永卓郎)

8月13日の記者会見で菅総理がこれまでの新型コロナ対策の総括を記者から問われて、「世界でロックダウンをする、外出禁止に罰金かけても、なかなか守ることができなかったじゃないですか。それに対して対応するためにやはりワクチンだということ…

第94回:ポピュリスト登場のリスクが高まっている(森永卓郎)

 5月14日、新型コロナウイルス感染症対策分科会が反乱を起こした。緊急事態宣言の対象に北海道、広島、岡山の3道県を追加することを求めたのだ。元々の政府案は、3道県をまん延防止等重点措置にとどめるものだったが、専門家からの激しい突き…