2024年11月24日
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『オフィサー・アンド・スパイ』(2019年フランス・イタリア/ロマン・ポランスキー監督)

舞台は19世紀末のパリ。冒頭、フランス陸軍大学校の校庭に、ユダヤ人のアルフレッド・ドレフュス大尉は両脇を兵士に挟まれて引き出される。罪状は敵対するドイツへの機密情報の漏洩。すなわちスパイ行為だ。その場で軍籍を剝奪されたドレフュスは…

斉加尚代さんに聞いた:強まる教育への政治介入。この国で今、何が起きているのか〜映画『教育と愛国』

この5月に公開された映画『教育と愛国』が話題です。道徳の教科化、教科書検定における圧力、日本学術会議の委員任命拒否問題、「慰安婦」問題を教える中学校教員や研究する大学教授への激しいバッシング……スクリーンに描き出される、教育と教…

満若勇咲さんに聞いた:一人ひとりの物語から、「見えない部落問題」が浮かび上がる~映画『私のはなし 部落のはなし』

社会制度上は、存在しないはずの「部落」。それにもかかわらず、部落差別という問題はあり続けてきました。どのように差別は生まれてきたのか――その歴史をたどりながら、目には見えにくい部落問題を、さまざまな人の個人的な語りや対話から描き…

支えているのは、私たち?~代用監獄・取調べ・死刑~ 講師:田鎖麻衣子氏

日本の刑事司法における代用監獄と死刑制度は、いずれも国連の条約機関などから国際人権基準に合致しないとして、廃止や運用の改革を求められています。しかし、日本政府はそうした国際社会の声に応えず、人権条約委員会による勧告も拒否し続けて…

ハンスト中の元山さんからもらった言葉(仲松亨徳)

5月15日は、1972年の「沖縄本土復帰」からちょうど50年。式典、イベントやテレビの特番などもあったが、そうした華やかな「お祭り」とは対照的な非暴力直接行動が、沖縄の青年によって行われた。その青年は、大学院生の元山仁士郎さん。かつて…

井﨑敦子さんに聞いた:政治の主役は「私たち」。思っていることを言える社会に

今回のインタビューのきっかけは、農業史研究者の藤原辰史さんがとあるトークイベントで紹介されていた冊子『NEKKO(根っこ)』を手にしたことでした。「お茶の間政治マガジン」を掲げた冊子は、政治を身近にひきつける試みにあふれていました…

秋葉忠利さんに聞いた:核の被害を、再び起こさないために。被爆者の体験と平和へのメッセージを、世界に発信する

今年2月、ウクライナに侵攻したロシアのプーチン大統領が「核の使用」をちらつかせたことは、世界に大きな衝撃を与えました。そんな中、インターネット上でいち早く「核の不使用」を求める署名の呼びかけを始めたのが、前広島市長の秋葉忠利さん...

『メルケル 世界一の宰相』(カティ・マートン著/倉田幸信・森嶋マリ訳/文藝春秋)

アンゲラ・メルケルは1990年3月、政治家を志し、東ドイツにおける最初で最後の自由選挙に臨んだ。そして勝利。それまで国内の民主化運動とは距離を置き、政治に影響を受けないという理由から理系を専攻していた彼女の「機を見るに敏」な転身だっ…

私のこれまで、そしてこれから〜国会議員秘書として、弁護士として、都議会議員として 講師:五十嵐えり氏

東京都議会議員の五十嵐えりさんは、中学生のときに不登校となり、10代のころからさまざまなアルバイトをされてきました。そのなかで弱者の人権が侵害されているということを実感し法曹を志されます。司法試験合格後、議員政策担当秘書を経て、…

いま、改めて憲法を考える vol.9

安倍晋三元首相が講演会で、敵基地攻撃について「基地に限定する必要はない。中枢を攻撃することも含むべきだ」と述べたとの報道がありました。「専守防衛」を掲げてきたこれまでの政府見解すら大きく逸脱する、明らかな憲法違反の発言だと思…